国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 大和裕幸、以下「JAMSTEC」)は、令和6年能登半島地震を踏まえ、令和6年6月15日よりJAMSTECが所有する学術研究船「白鳳丸」(写真1)を用いた調査航海を行いますのでお知らせいたします。
本調査航海は、令和6年1月及び2月において二度にわたり実施した「白鳳丸」緊急調査航海により設置・回収した海底地震計※1 の暫定的な解析結果(参考(4))から、能登半島北東沖で本震とは異なるメカニズムの地震が発生していることが明らかになったこと等を踏まえ実施するものです。
本調査航海では、海底地震計を設置し、地震活動の推移及び地震のメカニズムを正確に把握するための地震観測を実施します。設置した海底地震計の一部は令和6年秋に実施予定の海底下構造探査に用いられ、令和6年秋以降に実施予定の調査航海において順次回収予定です。
回収後、得られたデータを詳細に分析し、今回の地震を起こした地震断層の実態や地震・津波の発生メカニズムを明らかにするとともに、地震活動の推移の把握等を目指します。調査結果は、地震調査研究推進本部地震調査委員会等に随時報告するとともに機構ホームページ等において公表予定です。
本調査航海は、令和6年4月23日に閣議決定された令和6年度一般会計予備費により実施いたします。
記
海底地震計(OBS: Ocean Bottom Seismograph):
船舶により海底に設置し、耐圧容器に内蔵したセンサーにより数か月から1年程度地震波を観測し、レコーダーによりデータを蓄えることができる。音響通信により錘を切り離し、自己浮上したところを船舶により回収する。