三菱重工業(株)下関造船所において建造中であった東北海洋生態系調査研究船「新青丸」が完成し、6月30日に海洋研究開発機構(JAMSTEC)に引き渡されました。
「新青丸」は平成25年1月に退役した学術研究船「淡青丸」の後継船として、「東北マリンサイエンス拠点形成事業」に必要な船舶であり、小型ですが沿岸・近海域の調査において世界最新鋭の機能を有する調査研究船です。
「東北マリンサイエンス拠点形成事業」は、平成23年3月11日に発生した東日本大震災の津波・地震の影響で海洋環境が激変した東北沖の漁場復興に、大学等に蓄積された科学的知見を有効に活用するため、復興支援のネットワークとして構築されたもので、JAMSTECもその中心機関のひとつとして海洋生態系の調査研究を推進しています。
「新青丸」は、アジマススラスター2基にダイナミックポジショニングシステムを装備し、多種多様な観測機器と可搬式研究設備を採用しており、東北沿岸・近海域においても、効率的かつ効果的に海洋環境観測、海底地形調査、海洋気象観測などの総合的な調査観測を行うことができることから、東北沖の漁場や資源の回復に力を発揮するものと期待されます。
全長 | 66メートル |
---|---|
幅 | 13メートル |
満載喫水 | 4.5メートル(ソーナードームを含め5.0メートル) |
国際総トン数 | 1,629トン |
航海速力 | 12ノット(最大13.2ノット) |
最大搭載人員 | 41名(うち研究者15名) |