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生物地球化学モニタリングサイトK2がPICES2025 POMAを受賞

2025.12.08

国立研究開発法人海洋研究開発機構が運用・管理する生物地球化学モニタリングサイトK2 が、2025年PICES Ocean Monitoring Service Award (POMA) を受賞いたしました。
授賞式は、2025年11月10日(月)に神奈川県横浜市のワークピア横浜で開催されたPICES(North Pacific Marine Science Organization:北太平洋海洋科学機構)2025年次総会において執り行われました。

PICESは、北太平洋を囲むカナダ・日本・中国・韓国・ロシア・米国の6か国が加盟する「北太平洋の海洋科学に関する機関のための条約」に基づき、1992年に設立された国際機関です。
POMAは、長期にわたる海洋モニタリング、データ管理、海洋観測技術の革新的な進展を通じて、北太平洋における海洋科学の発展に大きく貢献した組織、グループ、優れた個人、船舶やモニタリングサイトに対してPICESより授与される賞です。

K2における生物地球化学モニタリング観測は、カムチャッカ半島沖の北緯47度・東経160度において2001年に開始され、20年以上にわたり継続的に実施されてきました。
これまでに、昇降式自動観測装置による混合層内の物理・化学・生物の統合的観測、中深層に設置したセジメントトラップによる物質循環や生物生産の変動モニタリング、海洋酸性化の進行状況の把握など、多角的な長期観測が行われてきました。
これらの成果は、北西太平洋における気候変動影響評価の基盤データとして国際的に活用され、IPCC第6次評価報告書(AR6)をはじめとする数多くの国際研究で引用されるなど、海洋環境および生物地球化学過程の変化の理解に大きく貢献しています。

今回の受賞は、K2観測を支えてきた、研究者・技術者・船舶運航者をはじめ、多くの関係者の長年の努力が国際的に評価されたものです。
JAMSTECでは今後も、気候変動の影響をよりよく理解するためのモニタリング観測を継続し、国際社会の科学基盤の強化に貢献してまいります。

画像

PICES年次総会での授賞式の様子
本多 牧生 上席研究員(シニア)(左写真中央)がK2観測メンバーを代表して賞状と盾を受けとりました。

・PICES Ocean Monitoring Service (POMA) Award:
https://meetings.pices.int/awards/POMA_award

・生物地球化学モニタリングサイトK2:海洋観測データセット
https://www.godac.jamstec.go.jp/data_catalog/view/metadata?key=JAMSTEC_KNOT_K2&lang=ja&lang=ja
https://www.jamstec.go.jp/k2s1/index.html
https://www.jamstec.go.jp/k2oceansites/