地球環境予測
  CO2についての大気の化学的過程や陸域・海洋の生態系を気候モデルに取り入れた
  「地球システム統合モデル」を開発し、大気中CO2濃度を安定させるためには、
  人為起源のCO2の排出がどこまで許容できるかなどを調べる長期予測実験を行ないます。
近未来気候予測
  大気・海洋結合モデルをこれまでになく高解像度化し、エアロゾルなどの気候変化要因をより詳しく扱い、
  計算手法も高度化します。増大傾向の人為起源要因の下で、
  2030年頃の近未来での異常気象の変化や水災害などを中心に調べる予測実験を行ないます。
極端現象予測
  20kmの超高解像度の全球大気モデルを不確実性の低減により高度化し、
  台風・ハリケーンや梅雨の近未来・世紀末での予測実験を行ないます。
  日本付近の集中豪雨などの詳細に関しては数kmの領域モデルを活用し、防災対策につなげます。
雲解像モデリング
  気候モデルにおいて、不確実性の高い雲の振る舞い(物理プロセス)を改善するため、
  雲を解像できるモデルを高度化して物理プロセスの解明を行ないます。
  さらに、気候モデルへの取り入れ方について開発を進め、それを確かめる実験を行ないます。
海洋微物理過程
  海洋の表層混合層や深層対流の不確定性を解消して、気候予測の高精度化に資することをめざします。
  表層混合層・深層対流域における微物理過程を扱う高度な乱流モデルを開発し、
  海洋モデルや大気・海洋結合モデルに組み込んだ実験を行ないます。