セキヒハカセ体験ルポ — 前日〜午前のアナログ編
前日の下見での“思わぬ井戸発見”から始まる、石碑と地形をめぐるフィールドの一日。
序章:前日の下見での“思わぬ発見”
イベント前日、講師の先生たちが現地の見学ルートを歩いて下見を行いました。地形や地層、石碑の位置を確認していたとき、偶然見つけたのが、古い井戸。
「これはすごい!」 「地形のくぼみと一致してる!」と講師の先生たちも興味津々。地中の水の流れが地形と関係していることを示す、まさに“生きた教材”のような発見でした。
下見に同行したスタッフからは「まるであの番組のよう!」と自然にテンションが上がる声もあり、調査の場でありながら、ちょっとした探検気分も味わえる和やかな雰囲気に包まれていました。
石碑に限らず、地域の地形や暮らしの跡が、災害を伝える手がかりになることをあらためて実感。そんな視点も胸に、いよいよ本番当日へ!
いよいよ当日:石碑の声を聞きに行こう!
イベントのスタートは高知県土佐清水市・竜串ビジターセンター「うみのわ」。この日のテーマは「石碑にかくされた自然災害の記録を発見して将来にそなえよう!」
まずは先生から、石碑(自然災害伝承碑)がどんな役割を果たしてきたかを学びました。
“石碑は、過去の災害の記録と、そこから学んだ教訓を未来に伝えるメッセージボードなのです”
イベントが始まる前、参加者に「なぜこのイベントに参加したのか?」を聞いてみました。「おじいちゃんから石碑の話を聞いたことがある」 「南海トラフや津波など防災に関することにもともと興味があって、石碑も重要な役割があると勉強したかった」──そんな声からも、このプログラムに対する関心の高さと、災害伝承への強い思いが伝わってきました。
午前:リアル石碑ツアー!
午前中は三崎地区と下川口地区を巡り、地元に残る津波碑や豪雨の伝承碑を実際に見に行くフィールドワーク。講師の先生からは説明だけでなく、参加者への突然のクイズ出題を交えながら進んでいく和やかな雰囲気が印象的でした。
話を聞くだけにとどまらず、楽しい会話あり、実際の計測や拓本体験、撮影まで盛りだくさんの内容で、現場での学びを全身で体感できる貴重な機会となりました。
石碑の文字は消えかけていたり、難しい漢字や崩し字だったりするけれど、よく見ると「大地震」 「火消し第一」など当時の状況を伝えるリアルな言葉が。
「この碑は、実は昔の川の跡に近い場所に立っているんです」 「ここより高い場所に避難すれば、助かるという教訓が込められています」など、先生の話に「なるほど!」の連続。現地での発見が、石碑のメッセージをぐっと身近に感じさせてくれました。
そして、実際の石碑を使っての「拓本(たくほん)」や、「フォトグラメトリ(3Dモデル作成用の撮影)」にも挑戦!
刷毛やタンポで墨をたたきながら、和紙に少しずつ文字が現れてくる様子に、参加者からは思わず「おぉ…」という声が。
普段は静かに佇む石碑が、まるで当時の出来事をそっと語りかけてくるように感じられました。
本イベントは、日本学術振興会の科研費「ひらめき☆ときめきサイエンス」事業 (公式サイトはこちら) に採択されたプログラムとして開催されました。大学や研究機関で行われている最新の学術研究を、 子どもたちや一般市民の皆さんにわかりやすく紹介し、科学の楽しさや社会とのつながりを体感していただくことを目的としています。