セキヒハカセ体験ルポ — 午後のデジタル編
撮影写真から3Dモデルを作成。“デジタルの目”で碑文が蘇る瞬間を体験。
午後:石碑データをデジタルでよみがえらせる
午後は、うみのわに戻り、午前中に撮影した石碑の写真を使ってパソコンで3Dモデルを作成。表面が風化して読み取りにくくなった石碑の写真を何枚も重ね合わせることで、立体的な姿が画面に浮かび上がってきます。
「おお!文字がちゃんと見える!」 「ぐるぐる回せるのが面白い!」
マウス操作でモデルを回すのが難しいという声もありましたが、角度を変えて観察することで、肉眼では見えなかった文字や模様がはっきりと確認できる場面も。デジタル技術の力に驚きの声があがっていました。
石碑が「デジタルの目」で再発見される瞬間に立ち会ったことで、参加者たちは“記録をよみがえらせる”ことの意義を体感していました。
◎地域に息づく記憶との出会い
見学の途中で出会った地元の方から、「ここまで水が来たよ」 「一緒にいた孫が避難しようと誘導してくれて助かったんだよ」という貴重なお話をうかがうこともできました。まさに石碑が伝えてきた“教訓”と重なるもので、参加者たちは真剣な表情で耳を傾けていました。
◎地図とともに伝える、災害の記憶
この日は、国土地理院の職員の方も現地に足を運び、参加者や講師との意見交換を通じて、石碑や地図を使った学びの現場を体感していました。学習素材としてデジタル地図の普及が望ましい一方で、Wi-Fi環境やタブレットの活用が難しい地域もあるなど、現場に出たからこそ見える現実に触れられたことが有意義だったと語っていました。
本イベントは、日本学術振興会の科研費「ひらめき☆ときめきサイエンス」事業 (公式サイトはこちら) に採択されたプログラムとして開催されました。大学や研究機関で行われている最新の学術研究を、 子どもたちや一般市民の皆さんにわかりやすく紹介し、科学の楽しさや社会とのつながりを体感していただくことを目的としています。