セキヒハカセ体験ルポ — 未来へつなぐ編
自分たちの伝承碑を構想し、学びを地域の未来へつないでいく。
未来へ伝える“自分たちの伝承碑”づくり
プログラムの最後には、午前・午後の体験をふまえて、参加者がグループに分かれて 「自分たちの自然災害伝承碑」 を考案する時間が設けられました。
『自分たちの住む街が大きな自然災害の被害を受けて、その記録と経験を後世の人たちに伝えるために、参加者が災害碑の製作することになった』という設定をもとにした課題です。
大きさや高さ、どうすれば目立つかなど、実際の設置を想定した議論が展開されました。
小学生チームは「とにかく目立つ石碑」、中学生チームは「どんな情報を刻むか」に着目し、大人チームは「メンテナンスをしながら持続できる仕組み」を意識するなど、世代ごとに異なる視点と課題意識が反映されていたのも印象的でした。
「防災の合言葉を入れたい」「避難経路も一緒に示すといい」など、実体験をふまえた具体的な意見が多く、会場からは感嘆の声も。参加者の発表からは、石碑が未来に向けてどんな役割を果たすのか、しっかりと受け止めている様子が伝わってきました。
自然災害碑は「過去」だけじゃない
石碑は、単なる歴史の記録ではありません。「どんな場所に建てられているか」 「何が書かれているか」 「なぜ残されているか」 ─ そんな視点で石碑を見ると、まるで過去の人たちが現代に語りかけてくるようにも感じられます。そしてその声を次の世代へつなぐためには、デジタル技術や若い世代の力が欠かせないことも、今回の体験を通じて実感できました。
おわりに:セキヒハカセ、ここに誕生!
自然災害伝承碑を「見て」 「さわって」 「読みとって」 「記録して」 ── まさに五感すべてを使って学び尽くした1日。プログラムの締めくくりには、セキヒハカセ認定証の授与と記念撮影が行われ、参加者たちは誇らしげな表情を見せていました。
「地形が面白いと思った」 「将来は防災の仕事に関わりたい」 「もっとたくさんの石碑を見てみたい」
そんな前向きな声が、これからの“未来を守る力”になっていくはずです。学び、感じ、そして記録する。次は、あなたが「セキヒハカセ」になってみませんか?
高知コア研究所の研究活動を支える業務を担当。
本イベントは、日本学術振興会の科研費「ひらめき☆ときめきサイエンス」事業 (公式サイトはこちら) に採択されたプログラムとして開催されました。大学や研究機関で行われている最新の学術研究を、 子どもたちや一般市民の皆さんにわかりやすく紹介し、科学の楽しさや社会とのつながりを体感していただくことを目的としています。