潜航3日目

2013/04/25

舩窪 舞(海洋研究開発機構 広報課)

本日の潜航者はリオグランデドスル・カトリック大学のアドルフォさん。
今日はサンパウロ海嶺の崖の中腹から頂上を目指し斜面を登りきる調査に行ってきます。


写真1:潮を噴きつつ降下。

今日の潜航場所は、これまで潜航してきたサンパウロ海嶺崖下の深いところに比べて生物が多く、ヒトデ、海綿、なまこ、エビなどが「しんかい6500」のカメラに映り込んで来ます。
この海域で研究者が驚いているのは水塊の境界がはっきりしていることだそうです。水深3300mぐらいで水温や塩分濃度の値に変化があり、南極から流れてくる冷たい底層の海水と北大西洋からの深層水の境が教科書通りに分かれていると言います。
今日は、北大西洋からの水塊の中を潜航しているため栄養が多く、深いところに比べると生物が多いそうです。


写真2:潜航が初めての人はハイテンションで「しんかい6500」から降りてくるが、冷水の洗礼を受けるしきたり。


写真3:採取した岩石サンプルを岩石カッターで切断。


写真4:「蛇紋岩じゃないなー」と石を一目で判別するアドルフォさん。今後は薄くスライスして顕微鏡で確認したり、砕いて岩の成分などを研究したりしていく。