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海洋研究開発機構     アプリケーションラボ        2019.09.02

 

JCOPE2M 再解析データ配布のご案内

アプリケーションラボは、1993年1月から現在までの期間を対象として、北西太平洋の黒潮・黒潮続流、親潮、中規模渦の変動を記述するために、衛星データ及び現場水温塩分データを海洋循環モデルに同化することにより水平1/12度格子の再解析データ(JCOPE2M再解析データ)を作成し、更新を続けています(Miyazawa et al. 2017; 2019)。JCOPE2M再解析データは学術研究利用に資するため、無償で公開しています。

JCOPE2M再解析データは、以前公開していたJCOPE2再解析データの更新版です。多重スケール三次元変分法により、従来の手法より小さなスケールの現象を解像することが可能となったため、高解像度衛星海面水温データの同化を行っています。また、河川水流出、海面での降水・蒸発を表現しているため、淡水過程の表現がより精緻になっています。

日本南岸域の海面水位 2019/8/1。青線はモデルの黒潮流軸。紫線は、対象年月日を含む期間の週平均黒潮流軸推定位置。左:JCOPE2、右:JCOPE2M

日本南岸海域の海面塩分 2019/8/1。左:JCOPE2、右:JCOPE2M

日本東方海域の50m深水温 2019/8/1。左:JCOPE2、右:JCOPE2M

 

漂流ブイ流速との比較結果

 

同化に使った現場水温データとの比較結果。実線は根平均自乗残差、点は平均差を示す。左: 20N-35N、125E-180E。右: 35N-43N、140E-180E。

 

JCOPE2M 再解析データの入手方法

アプリケーションラボは、非営利・学術利用を目的とした利用のため無償でデータ(Fortranバイナリー/NetCDF)を配布しています。以下の条件を承諾される方は、データの範囲、期間、変数を明記して電子メールでお知らせください。(空間範囲:108-180E、10.5-62N、0-6500m深さ、期間:1993/01/01-現在、変数:水位、東西流速、南北流速、ポテンシャル水温、塩分、海表面熱フラックス。README ダウンロード用のFTPサイトを用意し、そのURLをお知らせします。

問い合わせ先:jcope (アットマーク) jamstec.go.jp

再解析データ利用条件

  1. 非営利・学術目的利用に限ります。
  2. データ再配布はお控えください。
  3. 再解析データを可視化、解析した結果等を公開される場合は、下記の文献を引用してください。

Miyazawa, Y., A. Kuwano-Yoshida, T. Doi, H. Nishikawa, T. Narazaki, T. Fukuoka, and K. Sato, 2019: Temperature profiling measurements by sea turtles improve ocean state estimation in the Kuroshio-Oyashio Confluence region, Ocean Dynamics, 69, 267-282. html

Miyazawa, Y., S. M. Varlamov, T. Miyama, X. Guo, T. Hihara, K. Kiyomatsu, M. Kachi, Y. Kurihara, and H. Murakami, 2017: Assimilation of high-resolution sea surface temperature data into an operational nowcast/forecast system around Japan using a multi-scale three dimensional variational scheme, Ocean Dynamics, 67, 713-728. html

 

免責事項

アプリケーションラボでは、できるだけ精度の高い、より正確なデータを作成しようと努力はしていますが、当データがいかなる特定の目的のために有効であることを保証するものではありませんし、データの品質に責任を負うことはできません。データが何らかの誤謬、誤差を含んでいる可能性も否定できないため、利用者がデータを利用する際は、利用者ご自身の責任において利用されますようお願い致します。また、予告なしでデータの内容が変わっていることもありうることにご注意ください。