課題紹介
開発途上国の感染症問題は近年の著しい気候変動によりその脅威を増しつつあります。 例えば、エルニーニョなどにともなう洪水により、マラリアやコレラの流行がアフリカで頻繁に発生しています。しかし、事前に大雨を予測できれば、感染症流行に備えて薬を蓄えるなどの対策をとることができるようになります。本プロジェクトでは、日本が開発した世界最高レベルの気候予測モデルをもとに南部アフリカの気候を予測し、その結果をもとに感染症流行を予測するモデルを開発します。そして、流行予測の結果を医療機関等の現場に配信する感染症早期警戒システムの構築を目指します。
本国際共同研究の研究活動は、大きく3つの項目に分類することができ、それぞれの項目の成果目標は、以下の通りです。
- 気候予測モデルを組み込んだ感染症流行モデルを開発する。
- 感染症流行モデルを用いた感染症の早期警戒システムについて運用基準を定める。
- 感染症の早期警戒システムを運用し、システムの有効性を検証する。