MR11-02 みらい観測航海ブログ

2011年3月8日

船内時間=日本時間
  • 07:00 北緯40-39度、東経141-33度
    気温 氷点下-0.8度。

    08:30 「入港用意、おもて、とも、スタンバイ」
    気温 氷点下2度!天候 雪!K2より寒そう。港のはずれに「ちきゅう」が見える(本日 昼から見学会)。

    08:50 八戸入港。天気 晴。

    13:30 希望者による「ちきゅう」見学ツアー。
    自分以外は初めての訪船。そのビルディングのような巨大な構造物に圧倒された様子。ビデオで概要を説明してもらった後、ドリリングコア回収場所、ブリッジ、実験室、ヘリポート、茶室等を見学。MWJは「ちきゅう」で働く仲間に会えてうれしそう。荷物の搬出入で忙しい時に見学の便宜を図ってくれた関係者に感謝。

    16:00 再び八戸を出港。
    居室の整理も開始。
    明日はいよいよ関根浜。天候予想は雪。まずは無事に入港できるか、そして明日中に帰宅できるか。
  • 以上を持ちましてMR11-02航海報告を終了します。様々なご支援、ありがとうございました。
    それでは4月、またお会いしましょう。

2011年3月7日

船内時間=日本時間
  • 08:00 北緯40-21度、東経144-40度
    日本海溝上でフリーフォール(よりとり)。6000mまでワイヤー巻き出し。
    本日の高圧実験品:カップラーメン容器、ステンレス製マグカップ、バイアル瓶、一押しはクロックスサンダル。

    11:00 揚収。ステンレス製マグカップは見事に五角形に。しかしクロックスサンダルは期待はずれ(少し変形した程度)。

    11:30 フリーフォール(水中光測定)の試験

    13:00 研究打ち合わせ
    鹿児島大学小針さんの動物プランクトンによる炭素輸送に関する学会発表内容について関係者で打ち合わせ。かつ喜多村さんの希釈培養実験結果紹介。

    15:30 乗船者会議
    航海概要、クルレポ、メタデータについて。今回の観測特記事項はS1での高いクロロフィル濃度、高い基礎生産力。

    15:45 集合写真撮影
    MR11-02乗船メンバーで集合写真
  • いよいよ明日は八戸

2011年3月6日

船内時間:日本時間+1時間
  • 07:30 北緯40-34度、東経150-08度
    気温3.2度、波高3.3m、風速15m/sec。八戸に向けて航走中。
  • 09:00 IONESSネット洗い、甲板水槽撤去、重量物移動等
    ネット洗いは10人程度が手伝う。気温3度。最初は寒く、水は冷たかったが大きなネットを9枚、台座からとりはずして、放水して、デッキブラシでこすって、等の作業を行っているうちにポカポカに。だんだん気持ちがハイになり、水がかかってもまったく気にならなくなる。おかげで1時間30分で終了。これは再短時間、とは責任者の弁。

    13:30 研究打ち合わせ

    15:30 洋上セミナー
    名大 三野さん
    沈降速度実験、同位体を使った物質循環研究の紹介。いろいろなことをやっている彼は来年度招聘研究員。主要課題の大きな戦力になるだろう。

    19:00 打ち上げパーティー
    クルーズレポート表紙コンテスト結果発表、M研究員の産まれくる第一子の命名等で盛り上がる。

    22:00 時刻改正
    マイナス1時間。これで日本時間に戻る。
    いよいよ航海も終焉。

    23:30 終焉。

2011年3月5日
Station 7 (43N / 153-21E)

船内時間:日本時間+1時間
  • 07:00 ブリッジにて打ち合わせ
    一端は下がった波高だったが今朝未明からまた上がりだしていた。
    波高4.7m、風速14m/sec、気圧1006hPa。
    この海況では不可能なので08:00予定であった採水は荒天待機。本船がstation 7を離脱するタイムリミットは本日の夕方。昼に採水器が投入できなければ採水は断念するしかない。

    11:30 波高4.7m、風速14m/sec。海況の好転の兆し皆無。よってStation 7での採水を断念。これをもって本航海の観測作業は終了することとした(連続観測は除いて)。本船は八戸に向けて航走開始。といっても最短距離は波に逆らって走れないのでしばらくは針路を南西に向けて、そして海況の回復次第、一気に八戸に向けて西進する予定。加えて船速もそれほど上げれないためそのため八戸入港がギリギリになる可能性も。一方、うまく走れて時間の余裕があれば、日本海溝上で「ケーブルのよりとり(別名:ミニカップヌードル製作キャスト)」を実施する予定。
  • 午後からは、まだ分析中の部署もあるが、各部署で後片付けが始まる。

    15:30 洋上セミナー。JAMSTEC川合さんによる「黒潮研究とK-TRITONによる研究」の話。数式が必要な海洋物理学、気象学の話がメインかと身構えていたが、ブイ観測、衛星データから得られた台風通過時のpCO2と水温変化、海洋物理構造の変化の関連性の話だったので非常にわかりやすく興味深かった。何よりもむつ研で開発されたpCO2センサーが1年近くJKEOのpCO2(sea)連続観測に成功したのがウレシかった。
  • 22時 エクササイズ(ビリーズブートキャンプ)
    「皆さん、そんな体で下船できますか?作業衣以外の服が着れますか?家族に会えますか?」とメールで挑発したら参加者は5人を超えた。

2011年3月4日

船内時間:日本時間+1時間
  • 6:00 北緯43-40度、東経155-21度
    気温0.4度、気圧990hPa、波高5.4m、風速16m/sec。
    あいかわらず船体動揺大きい。眠りも浅い感じ。
    本船はStation 7に向かって航走中。ノロノロ船速6knot。

    7:00 ブリッジにて打ち合わせ
    あいかわらずの海況。今の予定では(船速では)22時頃にStation 7に到着予定です。が、ここでの「採水(deep 5000m)」は明るくなってから実施したいので明日の朝まで待機、と決定。

    9:00 北緯43-27度、東経155-03度
    気温-0.6度、気圧994hPa、波高4.7m、風速14m/sec。
    海況回復の兆しあり?!
    終日、デスクワーク。クルーズサマリー作成、クルーズレポート作成、論文読み、ポスター製作等々。
    本日からクルーズレポート表紙コンテストの投票開始。今年も力作が5点集まる。明後日夜、結果発表。

    15:00 波高4.2m、風速12m/sec。天気晴れ。気圧996hPa。期待が持てる海況になりつつある。

    20:30 ほぼstation 7付近
    波高4.8m、風速10m/sec。風速は下がっているのに波高が少し上昇。

    24:00 波高4.3m、風速9.7m/sec。後少し。
  • (夜の催事)
    20時~24時 サッカー「ACミラン vs AJオセール」「ACミラン VS ASローマ」放映
    21時~22時 ビリーズブートキャンプ
    アスレチック「みらい」

2011年3月3日

船内時間:日本時間+1時間
  • 8:30 北緯45-28度、東経157-46度
    気温4.6度、気圧964hPa (!!)、波高4.7m、風速17m/sec。天候 霧
    時化の中をKNOTへ向けて航走中。船体動揺激しく足を踏ん張って机に向かう。

    12:30 北緯44-56度、東経157-01度
    気温0.9度、気圧961hPa (!!)、波高4.9m、風速20m/sec。天候 雨
    船体動揺大きい。昼食に「赤まむしドリンク」。残念ながら夜を徹しての観測はない。漲るパワー、どこに使う?

    13時~17時 船上にいる海物チームメンバーといろいろ打ち合わせ

    夕方頃 不足20m/sec強、波高7m。本航海最大の時化。船速4knot。
    ブリッジから呼びだし。船速をこれ以上上げられない。KNOTへ向かって変針できない。とのこと。
    よって我々はKNOTへ向かい同地点で観測することを断念。とりあえずstation 7の”方向”へ向かう(あまり揺れるようだとStation 7へも向かえない)。

    20時30分 波高6m、風速15m/sec。時系列データで見ると多少低下。しかしまだまだ揺れは大きい。

    22時30分 波高4.6m、風速17m/sec、気圧982hPa。時化の峠は越えた?
  • 航海も残すところ後一週間、そして次の航海まで一ヶ月
時化
時化

2011年3月2日
Station K2 (44N / 160E) Day4

船内時間:日本時間+1時間
  • 3時30分 波高3.4m、風速10m/sec、気圧1013hPa。
    とりあえず採水実施可能の目安となる「波高4m以下」になっている。シーバから準備に関するやりとりが聞こえる。何とか実施できそう。

    4時 採水(基礎生産他)スタート。気温マイナス1.5℃。
    平行してバケツ採水。

    4時40分 プランクトンネット
    できることは今のうちに。

    5時45分 回収作業準備
    スマルの準備、巻き取り装置の準備。横では基礎生産チームが日出前に終了させなければならない培養実験準備で大忙し。

    6時 漂流トラップ回収作業
    うねりの高い中での作業は易しくはなかったが安全に迅速に適格に作業は行われた。いくつかのセジメントトラップの固定ロープが損傷していたが無事全てのトラップ、ブイ、GPS、レーダリフレクタを回収。時化の中、4日間よくがんばりました。6時45分作業終了。
  • 7時30分 現場ろ過#1
    波高3m強。ギリギリの海況であるが実施を決定。
    気温マイナス1.5度。固定用インシュロックがポキポキ折れ、現場濾過器取り付けに余計な時間がかかる。全天候型なのに低温では役に立たない。急遽ビニテで対応。何とかポンピングスタート1分前に各濾過器が各水深に到達。

    11時15分 現場ろ過揚収開始
    いかに早く2回目を投入するか、を考えondeckした現場濾過器からすぐにフィルターホルダーを取り外し実験室へ。そしてフィルターの回収/セッティングをすることに決定。ただしもう一人必要。その時にたまたま通りがかったTLに助っ人を頼む。これで超特急の作業が可能となり、12時30分には2回目の投入準備終了。昼食は13時以降と推定し、急遽食堂に”取り置き”をお願いしただけにキマリが悪い。居室でメールチェックしてから12時45分過ぎゆっくりと食堂へ。

    13時15分 現場ろ過#2
    波高2.4m、風速7m/sec。波高はまだ低下中。もしかしたら明日の午前中ぐらいまでは観測可能?との期待感が研究者の間で芽生え、その場合何をしたい、とのリクエストがちらほら。しかしこの時、風向が悪い方向に変わり風速が上昇していたのであった。

    14時45分 現場ろ過終了
    15時30分 採水(1000m)( SF6、DO14C、動物/植物プランクトン)
    海況がまだ大丈夫そうだったので急遽追加。採水を我慢?していた多くの研究者が海水を熱望する。
    (16時 風速9-12m/sec。予想通り強くなってきた。今晩まで持つか?)
  • 17時 波高2.3m、風速12m/sec。
    18時 波高2.7m、風速13.8m/sec。
    だんだん海況は悪化。

    19時 NORPACネット
    吹雪の中の観測。風速15m/sec。

    19時30分 LISST
    20時30分 VPR
    波高3m、風速15m/sec。かつ吹雪。どちらも借り物の”光学”で”高額”機器。このような海況で実施することに躊躇したが、K2で一度は海中粒子を光学的に観測しておくべきと決断。少しドキドキしながら実施。

    21時 無事終了
    予測ではこれから益々海況は悪化とのことなので、K2での観測をこれにて終了。帰りながらKNOT、そしてStation 7での採水を試みることに決定。
    とりあえずS1, K2の冬季の海洋学データ観測/データ•試料取得が実施でき、かつ係留系の回収/設置が全て完了。初期の目的は達成できた。
  • 雪の中の観測
    雪の中の観測

2011年3月1日
Station K2 (44N / 160E) Day3

船内時間:日本時間+1時間
  • 6時 起床
    波高4.7m、風速14m/sec、気圧1002hPa。あいかわらず。航海データプロットで時系列変化を確認。”気持ち”回復傾向ではあるが•••••

    7時 ブリッジにて打ち合わせ。荒天待機を決定。
    11時 波高4.7m、風速15m/sec、気圧1005hPa。
    夕方には••••••••という淡い期待が薄れて行く。

    15時30分 今後の観測計画に関する打ち合わせ
    まずは本日夕刻の観測は中止であることを確認。
    続いて明日以降の予定。海況予測では明日朝から夕方までが勝負か?それだけの時間で何ができるか、優先順位を確認。そして様々な折衷案を検討する。

    19時 波高4.7m、風速16m/sec、気圧1010hPa。
    気圧はあがっているのだが。気温は遂にマイナス2度。

    22時 波高4.2m、風速12m/sec。まだまだ。
  • 明日は4時から採水予定。

2011年2月28日
Station K2 (44N / 160E) Day2

船内時間:日本時間+1時間
  • 7時 ブリッジにて打ち合わせ。
    波高4.5m、風速15m/sec。迷う事なく荒天待機。

    8時 GPSでトラッキング中の漂流トラップの捜索。
    30分後、表層のレーダーリフレクター、俵ブイ、ガラス球、GPSブイ、絡む事無く、漂流中であることを確認。とりあえず一安心。

    10時 船窓から日射し。
    天気は快晴。しかし海面はグチャグチャ。

    12時 海況の好転が期待できない。
    よって本日は観測作業中止。明朝7時、ブリッジにて次の予定を検討する。

    17時 気温-0.5度、波高5.2m、風速17.0m/sec。
    好転どころか悪化している。気圧998hPa。気圧は”下げ止まり”なのだが。

    21時 気温-1.7度、気圧1000.5hPa、波高5.5m、風速12m/sec。
    これでは明日も厳しい。タイムリミットは3月3日。後2日観測できれば、いろいろなデータが取れるのであるが••••••••

2011年2月27日
Station K2 (44N / 160E) Day1

船内時間:日本時間+1時間
  • 4時 採水(バクテリア)
    6時の段階で波高3.5m。昨夜から上昇中。
    7時 波高が4mを超えるようになり、ウインチの巻き込み速度/採水器の上昇速度も遅くなる。
    ブリッジにて、本採水終了後船尾で実施する現場ろ過作業は中止と決定。しばらく待機となる。

    7時30分 採水器ondeck
    11時 波高4m、変わらず。
    プランクトンネットも待機

    13時 プランクトンネット(NORPAC鹿児島大)決行。
    波高3.5mで低下傾向。気温1.8度。風速9m/sec。
    夕方まで待機するも海況変わらず。よって明朝まで待機。

    19時 風速12m/sec、波高4m、共に増加中。
    23時 気圧998hPaまで低下。風速15m/sec。波高4m、あいかわらず。
  • 明日7時ブリッジにて打ち合わせ。

2011年2月25日

船内時間:日本時間+1時間
  • 7時30分 北緯43-41分、東経155-15分
    気温3.9度、気圧1025hPa、水温2.6度、塩分32.9、波高1.6m、風速9m/sec。
    Station K2に向けて航走中
    天気快晴。こんな日に航走とは、実にもったいない。
  • 11時30分 フリーフォール(明日の基礎生産測定用)44-23N, 156-15E

    午後 漂流トラップ準備ほか
    気温3.8度、水温2.6度、塩分32.9、波高3.1m、風速12.0m/sec
    北に来た、ことを実感。海況は予想以上に良くない。
  • 18時 45-29N, 157-47E。
    気温3度、水温1.8度、塩分32.9、波高2.8m、風速13m/sec。
    本船はK2に向けて航走中。
    明朝は3時30分スタンバイ。4時から採水(基礎生産用)の予定。
  • 夜、データ整理兼クルーズサマリー作成開始。
    今回 S1の観測で特筆すべきことは、クロロフィル濃度が非常に高く、珪藻が優占的であったこと。さらに沿岸や淡水に生息する動物/植物プランクトンが発見されたことである。全て予想もしなかったこと。海洋構造や栄養塩濃度からは簡単に説明できない。どのようなストーリーでこれらを説明することができるか?苦しくもあるが、楽しい作業である。
  • 20時 45-49N, 158-20E。
    気温2.9度、水温1.9度、塩分32.9、波高3.3m、風速13m/sec。
    船体動揺が少し大きくなってきた。
  • ジム行って、サウナ入って早めに就寝。本日は休肝日。

2011年2月22日
Station 5 (JKEO: 38-05N/146-25E)Day2

船内時間:日本時間+1時間
  • 4時45分 ブリッジで打ち合わせ。
    流速0.9knot、波高2m/sec、風速11m/sec。
    ビミョーな海況でしばらく悩んだが、JKEOブイ残置部の回収作業に着手することに決定。第四関門突破。

    5時5分 トラポンwake up。水深約5300m。
    5時15分 切り離しコマンド送信。切り離し成功。第五関門突破。
    SSBLでトラポンをトラッキング。
    しかしトラポンからの信号が受信できずヤキモキ

    5時39分 トラポン深度4000m↑(上昇速度 約55m/分)
    トラポンからの信号受信まだまだ不安定。

    5時59分 トラポン深度3300m↑(上昇速度 約35m/分)
    6時31分 トラポン深度2559m↑(上昇速度 約23m/分)
    トラポンからの信号受信 安定。しかし上昇速度がかなり遅くなる。

    6時55分 トラポン深度2291m↑(上昇速度 約11m/分)
    7時22分 トラポン深度2036m↑(上昇速度 約9.4m/分)
    7時56分 トラポン深度1708m↑(上昇速度 約9.4m/分)
    8時23分 トラポン深度1474m↑(上昇速度 約8.7m/分)
    8時45分 朝ドラ「てっぱん」

    9時01分 トラポン深度1192m↑(上昇速度 約7.4m/分)
    9時30分 トラポン深度1011m↑(上昇速度 約6.2m/分)
    10時00分 トラポン深度850m↑(上昇速度 約5.4m/分) 
    既に切り離してから約5時間経過。上昇速度がどんどん遅くなる。

    11時00分 トラポン深度565m↑(上昇速度 約4.8m/分)
    12時00分 トラポン深度350m↑(上昇速度 約3.5m/分)
    まさか昼になっても浮上しないとは。過去の類似例では3-6時間だったとのこと。流れが違うのか?いずれにせよ想定外。
  • ちなみに上記、数値をプロットして経験式を作成すると
    水深(m)=3228 x exp (-0.0056×5時59分からの経過時間(分))
    R^2 = 0.99
    となる。結果、水深が1mになるためには、経過時間は約1442分、約24時間必要と計算される。まさか浮上は明日の朝?
  • 13時00分 トラポン深度140m↑(上昇速度 約3.5m/分)
    おや、浮上速度が低下していない。

    13時30分 トラポン深度60m↑
    あれっ、このまま一気にいきそう。
    と、いうことで急遽ブリッジにて捜索開始。
    船内にも捜索協力のアナウンス(自分は左舷を中心に。首席研究者用の双眼鏡使用、という特権乱用で第一発見に燃える)。

    13時47分 右舷にいた船員さんの (あった‥‥)という控えめの声。
    何と船の前方わずか20mぐらいのところにガラス球が浮上、というか見え隠れ!「アスターン!」「ストップエンジン!」。ブイに乗り上げないように船を制御。ある意味、最難関の第六関門突破。

    14時 作業艇降下。波高2.5m。作業艇は木の葉のように揺さぶられる。
    一番緊張したのが着水、揚収時。"作業艇的"にもギリギリのところであった。第七関門突破。

    14時30分 回収作業開始。
    特に複雑な部分もないので回収はスムーズに進行。

    16時30分 しかしCTD、CTが複数個とりついていた上部ワイヤーがからまって浮上。
    その部分には、はえ縄の網、針などがからみついていた。これらの回収に一苦労。

    17時30分 最後は少し手間取ったものの、全てのセンサー、ワイヤーを回収する。Completed!
    夕食後、デッキでは支援技術員、甲板部員、および担当者により、からまったワイヤーの撤去作業、回収されたセンサー、部品の洗浄、明日の設置作業準備が行われた。
  • 午前中はどうなることかと思われたが、結果的には無難に(掃海することなく、待機する事なく)残置部の回収が実施できた。
    明日はJKEOブイを設置し、次の航海に作業を残さないようにしたい。
JKEOブイ
JKEOブイ

2011年2月21日
Station 5 (JKEO: 38-05N/146-25E)Day1

船内時間:日本時間+1時間
  • 8時 Station 5 (JKEO)に向けて航走中。
    37-40N / 146-14E
    気温4.7度(いつのまにか10度以下)、気圧1025hPa、波高2.0m、風速11m/sec。風が強いのが気にかかる。
    (今朝 衛星放送が入る。食事時に朝ドラが見れると楽しみにしていたらまだ日本は6時45分であった。1時間後、無事居室で朝ドラ。実の父親とは大人のお別れ、ふ~ん。)
  • 11時 Station 5 (JKEO: 38-05N/146-25E)着
    (1)トラポン位置確認(調査指揮室)
    SSBLトラッキング。トラポンは健在。所定の位置にあることを確認。第一関門突破。
    (2)切離装置位置確認(繋船甲板)
    WAKE UPさせた後、距離測定。第二関門突破。
    波高2m程度。しかし風速が12m/sec。海面には白波。しかし現在最も気になるのが流速。1knot以上だとシンカーレッコ後、切離装置近辺のガラス球が水面に浮上しない可能性が。そうなると掃海作業が必要となり回収作業は一気に困難なものとなる。
    現在、表層海流は北北東方向1.0knot。ビミョー。回収が可能か否か、設置を先にすべきか、非常に悩ましい
  • 12-13時
    何はさておき昼食。本日は待望のカレーライス。
    (この間、採水位置まで移動)
  • 13時 採水(ルーチン他)+LADCP 約4時間
    気温3.7度。風速9.7m/sec。
    波高0.5m/sec。弱まった?
    取水の手伝い。本日は前半20分で出場。2層シングルの取水のみで出場時間20分間程度。ベテランの気力、体力を考慮しての采配はさすが。

    17時30分 プランクトンネット濾水計キャリブレーション(鹿児島大、JAMSTEC)(0~100mを5回)
    18時 終了
  • 18時30分 ブリッジにてJKEOブイの作業について打ち合わせ
    LADCP結果から表面での流速は0.5knot以下。シミュレーションの結果、ガラス球は浮いてくる、ということなので明日5時から切り離し、回収作業を試みる。とりあえず第三関門突破。ただし数マイルの場所で流速が異なる可能性もあるので、いちおう明日、船体固定のADCPで流向流速を確認する。
  • 21時30分 流速0.8knot。場所の違いで流れが変わるのか?それとも時間変化?全ては明朝5時。

2011年2月20日
Station 3 (KEO: 32-19N, 144-32E)

船内時間:日本時間+1時間
  • 5時30分 CTD1000m↑
    本日未明からStation KEOでルーチン採水
    気温13.2度、風速9m/sec、波高2.2m
    6時 採水器ondeck
    本航海初めて取水参加。最初はベンチスタート。後半5分、”監督”(採水班長)から呼ばれる。控え選手用”ビブス”替わりのライフジャケットを脱ぎ、”アップ”なしで2層シングルの採水。出場は正味10分程度。気泡を混入させることなく、蓋をおとすこともなく無難な採水。世界水準のプレイヤー(マリンテック)に混じっての働きに自己満足(インテルが身近に感じる今日この頃)。
  • 7時 ブリッジにてNOAA-KEOブイ確認。双眼鏡越しにかなり揺れている。ベテランのマリンテック(技術員)でも表面ブイ上での作業で船酔いするらしい。その揺れは「遊園地のコーヒーカップが上下にも揺れる感じ」とのこと。キモ(関西ではキショ)!
    8時 作業艇降下。作業に着手。
    8時5分 本船から約500m離れたKEOブイに二人のマリンテック(U野、I代技術員)が上陸(上ブイ?乗船?乗ブイ?)。作業開始。
  • その様子をブリッジから双眼鏡で見学。柔道部出身、大柄で、かつ北極仕様ツナギで着膨れしているU野技術員がブイにいるとブイが本当に小さく見える。波高2.8m。時折波間にブイが隠れる。確かに上下にも揺れるコーヒーカップである。波しぶきを浴びながらの作業、まさに海の仕事!この様子を超望遠レンズ付カメラで撮影したかったな、とつぶやいていると三等航海士がデジカメを双眼鏡にくっつけて写真を撮ってくれた。結構うまく撮れるものである。複数枚の撮影を依頼。「もう少し”絵”になるように作業艇がブイに近づいてくれないかな」「作業艇で待機している黄色雨具の船員さんの方がブイ上では映えるのにな」。不謹慎なことを口走る。いずれにせよこの時、クルレポ表紙の有力候補が誕生。

    8時35分 作業艇帰艦。本船は次のstation 4に向けて航走開始。
    空いている時間はデータ整理、読書、洗濯、昼寝。
  • 19時 Station 4 (35N/145E)
    採水(酸素、ピコ植物プランクトン他)1000m
    気温13.1度、気圧1020hPa、波高2m、風速7m/sec

    20時 終了。Station 4離脱。
  • 明日はいよいよJKEO。何としてでも、待機することなく、ブイを回収、再設置してしまいたい。
NOAAブイでの作業1
NOAAブイでの作業1
NOAAブイでの作業2
NOAAブイでの作業2

2011年2月19日
Station 1 (S1) (30N/145E)Day 7

船内時間:日本時間+1時間
  • 6時 起床。
    波高1.9m、風速7m/sec、穏やかな海況

    7時 漂流トラップ回収
    小雨の中。朝飯前の作業。S1はこの時期、高生産期なのか比較的多くの粒子が捕集されているよう。

    9時 採水(基礎生産テスト)
    10時30分 漂流トラップ試料回収
  • ブイ格納庫ではJKEOブイ回収のための準備。そろそろ本航海での大きな作業であるJKEOブイ回収/再設置作業予定を考慮しながら、かつ海況をにらみながらのスケジューリングが必要。

    11時 IONESS
    三度目の正直。ようやくS1の日中の動物プランクトン鉛直分布データが得られた。昼夜のデータがとれた担当者はほっとした様子。

    14時30分 Station S1離脱。滞在時間ほぼ6日(144時間)。計算では1日のビハインド。
    本船はいよいよ北上開始。
  • 午後から漂流トラップ試料のろ過。予想以上に時間がかかりIONESS試料回収は手伝えなかった(夜7時終了)。
    今回の S1は、K2並みに、動物プランクトン、植物プランクトン現存量が多い、というのが皆の印象。
  • 19時 Station 2(北緯31度、東経144-46度、S1とKEOの中間点)
    採水(酸素同位体ほか)1000m
    波高3.5m、風速12m/sec。予想以上に海況が悪かったが無事採水終了。ただ明朝のKEOブイセンサーの交換が心配(このような海況では作業艇は出せないと船長に釘をさされる。

    21時50分
    北緯31-26度、東経144-43度、波高3.2m、風速12.7m/sec。
    Station 3 (KEO: 32-19N, 144-32E)着予定 26時頃(2/20 2時頃)ルーチン採水。そして日の出とともにKEOブイセンサー交換作業の予定。
エボシガイ
エボシガイ
amphipoda
amphipoda
ゾウクラゲ
ゾウクラゲ

2011年2月18日
Station 1 (S1) (30N/145E)Day 6

船内時間:日本時間+1時間
  • 7時 起床
    4時30分からの採水(基礎生産)は予定通り実施されたとのこと。
    8時30分 現場ろ過
    波高2.5m、風速12m/sec。風が強い。IONESSは大丈夫か?

    11時 IONESS投入
    もしもこれ以上、波高、風速が上昇するようだと中止、との条件でスタート。
    居室で今後の予定(S1以降)を検討。KEOブイのセンサー交換、JKEOブイの回収、設置。天候、海況もモチロンだがタイミングよく到着できなければ待機時間が長くなってしまう。ゆっくり走った場合、速く走った場合、他の観測点での作業内容など様々なオプション有り。

    11時10分 やはりIONESSワイヤーの振動が激しいためデータにノイズがあるとの連絡。結局曳網中止。
    明日の昼がS1-IONESS、ラストチャンス。
    海況が悪くなったので夕方まで待機。

    午後 データ整理。船窓から日射しが。天気いいんだけどな。
    19時 Visual Plankton Recorder
    20時 NORPACネット(鹿児島大学)
    20時30分 採水(動物プランクトン他)
  • 明日はS1最終日。漂流トラップ回収、IONESSほか。

2011年2月17日
Station 1 (S1) (30N/145E)Day 5

船内時間:日本時間+1時間
  • 6時 起床
    波高2.7m、風速8.7m/sec、気圧1022hPa
    船内LAN上の航海データ履歴を見ると全て低下中。
  • 6時45分 まだ少し暗いが船窓から白波は見えない(明るくなったら白波がわりとあり)。
    7時 ブリッジにてPOPPS係留系設置作業決行と決定。
    8時 POPPS係留系設置作業開始
    天気 晴れ。波高2.5m, 風速8m/sec 。まずまずのコンディション。

    11時 シンカー レッコ
    11時30分 Free Fall (FF: 水中放射光の鉛直分布測定)
    12時30分 POPPS設置位置キャリブレーション(測位)
    13時 POPPSセンサー/ウインチ切離
    2/19から6月の終わりまで、2日に1回昼間、4日に1回夜間の水温、塩分、FRRFデータの鉛直プロファイルを取得する予定。

    13時30分 再びFF
  • 午後、データ整理+MR11-03航海実施要領書(案)作成。
    2/25が過ぎれば本航海でJKEOブイの回収/再設置ができたかどうかが判明し、結果MR11-03でJKEOブイの作業があるか否か、が判明するので あるが、航海事前の各種承認会議が今月下旬にはスタート。そのため近日中に案の提出が必要なのである。下船後、一ヶ月弱でまた航海。さらに7月に航海。あ る意味で勝負の年である。
  • 18時 T-NORPACプランクトンネット(鹿児島大学)
    波高2.5m, 風速8.0m/sec

    21時 IONESS
    IONESS作業の様子をテレビで見ながら、トランシーバーで聞きながら、本航海のクルレポ作成に着手。クルーズサマリーはまだ書けないが、主要課題や公募課題、乗船者名簿については記載可能。

    24時 IONESS回収
    今回は”漁労”に参加。南なの釣果は少ない?
    セッティングもやったので終了は25時30分
  • 明日(本日)は4時30分から採水(基礎生産)。さすがにこれはパス。

2011年2月16日
Station 1 (S1) (30N/145E)Day 4

船内時間:日本時間+1時間
  • 6時30分 漂流系回収のためスマル投下。漂流系回収作業
    船側、観測技術員のテキパキとした作業のおかげで、日の出前に培養ボトルを取り込むことができた。
    ”ザックジャパン"同様、船側甲板部/機関部、そしてMWJマリンテックも若手中心になりつつある。MWJの中沢、闘利王の再登場は?JAMSTECのカズ、ゴンはいつまで現役?

    7時00分 漂流トラップ設置作業
    3研究機関(JAM、名大、東大)のトラップを5mおきに取り付ける時は繋船甲板にて作業。この作業は船体動揺が激しい時は問題。
  • 9時30分 T-NORPACネット(鹿児島大)
    10時10分 波高3.9m, 風速12.5m/sec。海面に白波。少し荒れ気味。
    10時40分 チョッサーからIONESS投入、曳網は困難な状況との連絡有り。
    関係者と打ち合わせの結果、IONESSは延期。代わりに夕方予定されていた採水(放射能)を実施することに決定。まさに風雲急を告げる。

    11時30分 採水(放射能)
    13時 海況改善せず。よって本日のIONESS中止(このIONESSは最終日に実施する予定)
    13時30分 代わりにNORPACネット(JAMSTEC)
    甲板作業は待機。各自たまっているサンプル分析、サンプル処理、データ整理、機器メンテ等に精を出す。

    18時 LISST
    将来的にVPRほか海中粒子のデータと比較検討する。

    19時 NORPACネット(JAMSTEC)
    今できる事はサイドでの観測のみ。 

    20時 T-NORPACネット(鹿児島大)
  • 明日はPOPPS係留系設置予定。これが延期になると後のスケジューリングが苦しくなる。Please!

2011年2月15日
Station 1 (S1) (30N/145E)Day 3

船内時間:日本時間+1時間
  • 4時 採水(基礎生産他)
    気温17.8度、波高2.4m、風速12.4m。風がでてきた。
    5時 FRRF
    6時20分 漂流系投入開始(ボトル準備でき次第)
    6時50分 投入完了。直後日の出。
    白波多し。
    7時 FRRF
  • 9時 採水(PE, O2他)1000m
    10時30分 FRRF
    11時10分 Free Fall (FF)
  • 12時00分 T-NORPACネット(鹿児島大)
    少し前倒し
    12時30分 FRRF
    13時30分 現場ろ過投入開始(14時~19時5時間ポンピング)
  • 15時現在
    天気 晴れ 気温19.2度、波高2.2m、風速6.6m/sec。
    風は少しあるもののデッキ作業が苦にならない陽気。

    16時30分 バケツ採水
    19時   現場ろ過揚収開始
    19時30分終了
    20時10分 採水(鹿児島大学)200m, 約30分
    夕方から時々雨。
  • 21時 IONESS(大型多段式プランクトンネット) 投入開始
    IONESS曳網
    波高2.1m、風速11m/sec。風が少し強いのが気になる。

    *** IONESS作業参加賞 鹿児島大学提供 薩摩蒸気屋「かるかん」***

    居室で陸からのメール対応、およびそろそろたまってきたデータの整理

    24時 IONESS ondeck
    今のところ海況は穏やか

    6時間後には漂流系の回収/再投入作業
朝焼け
朝焼け

2011年2月14日
Station 1 (S1) (30N/145E)Day 2

船内時間:日本時間+1時間
  • 6時 採水(ルーチン他)5900m
    気温14.7度、気圧1021hPa, 波高3.3m, 風速0.3m/sec。気圧高くほぼ無風。しかし”うねり”大きい。
    鉛直混合層 100m強。クロロフィルは0.8mg/m3と高め。

    8時から甲板では漂流系の製作。
    天気が良く和やかな雰囲気で作業は進行。

    10時 採水器ondeck。
    初めての日中での採水器揚収。多くの”船上”カメラマンが集結。

    10時30分 FRRF
    11時30分 FF。
    ソフトウエアがいつもと異なり勝手が違って戸惑ったが、最後は無事観測/データ処理終了。
  • 12時30分 POPPS係留系切り離し作業開始。
    12時33分 切り離しコマンド送信。すぐに"レス"あり。
    12時44分 浮上確認(第一発見者 はじめちゃんネル放送局長)。
    紺碧の海面にオレンジ、黄色のブイが色鮮やか。

    13時 作業艇降下
    13時50分 トップブイondeck
    甲板では係留系回収作業。実験室では採水された海水の化学分析や前処理。
    いよいよ海洋観測が本格化。

    16時30分 切離装置揚収。無事POPPS係留系を回収。
    快晴で風もなく絶好の係留系作業日和であった。
  • 19時 ビジュアルプランクトンレコーダー(VPR)
    我々の航海初登場。1秒間に12枚の暗視野写真を撮影するVPRを降下速度0.5m/secで水深500mまで吊り降ろす。
    本航海で得られる濁度、光消散係数、採水/ろ過、現場ろ過、LISST、プランクトンネット、漂流トラップデータ等粒状物質関連データと比較するのが楽しみ。

    19時30分 プランクトンネット(鹿児島大)200m以浅。
    数回で予想以上量の動物プランクトンが採集されていた。

    20時 S1二日目、そしてバレンタインデイが静かに終了••••••

    明日は4時から採水(基礎生産ほか)。そして漂流系投入。
採水器回収
採水器回収
水中ウインチ回収
水中ウインチ回収
ビジュアルプランクトンレコーダー
ビジュアルプランクトンレコーダー

2011年2月13日

船内時間:日本時間+1時間
  • 7時 起床
    北緯31-39分、東経144-33分
    気温11.4度、気圧1011hPa, 波高4.9m, 風速11m/sec。気圧があがり風はおさまりつつあるが”うねり”大きい。
    最初の測定点S1到着は14時頃の予定。
    午前中、現場濾過器の電池交換補助。船体動揺が大きく、作業しづらい。
    昼食はキツネうどん(薬味は激辛のゆずこしょう)+焼き魚(たちうお?)+おむすび。
    ところで食事を知らせる音楽がこれまでの「小さな世界(It's a small world)」から「明日がある」に変わっていた。
  • 13時 JKEOブイ回収/設置打ち合わせ
    トラポン、切り離しのトラッキングはうまくいくか?ガラス球は浮上するか?不安要素への対応について意見交換。到着時間や天候によっては設置を先に、という可能性あり。
  • 14:30 最初のstation、 S1(30N/145E)着。
    天気:晴れ、気温14度、気圧1015hPa、波高3.7m、風速7m/sec。ブリッジ、甲板、MWJと協議し、採水実施を決定。

    15:00 採水(バクテリア用)
    (途中、センサー不具合のため一度回収)

    16:00 係留系作業の安全教育(研究者対象)
    本航海で係留系作業に従事する研究者に安全教育。

    17:30 採水(バクテリア用)再開

    20:30 採水器ondeck
    初めての採水、暖かいS1ということで多くの人が、と思いきや意外に少なく配水のお手伝い。

    21:30 本日の観測終了

2011年2月12日

船内時間:日本時間
  • 6時 船体動揺と扉の開閉音で目が覚める。
    波高4.8m, 風速16m/sec。海面には白波。予想通りの時化。
    北緯35-52分、東経143-7分
    朝食時、船長から今後の海況について説明あり。明日S1についても観測できるかどうか?
    そんなまじめな話をしながらも皆視線はテレビに。朝ドラ「てっぱん」に新たな展開が!でも来週は衛星放送ダメなんだろうな?!
  • 8時 船速は11knotに減速。到着は明日の夜?!
    自分のメールシステムに不具合があることが発覚。航海士にいろいろ相談、改善してもらう。
  • 13時30分 採水訓練
  • 15時 観測ミーティング
    S1での観測作業スケジュールについて打ち合わせ。机上のエクセルシートではどんなスケジュールも可能だが、各々の(各部署の)時間帯、マンパワー、勤務時間、サンプル処理等の都合を基に意見交換。詳細スケジュールをつめる。
    (1時間後、海況が予想以上によさそうなので早速変更バージョンを作成。配布)
  • 20時 北緯34-11分、東経143-51分
    静岡と同程度の緯度帯を南下中。気温18度、波高3.7m、風速16m/sec。気圧998hPa。
    船内テレビでは「はじめチャンネル」開局。記念すべき第一弾は2010FIFAWC南ア大会決勝:スペインVSオランダ。
  • 22時 時刻改正:船内時間=日本時間+1時間となる

2011年2月11日 出港

船内時間:日本時間
  • 6時30分 起床。天気晴れ。気温 マイナス3度。
    むつ研究所の坂(8度程度の緩斜面)は完全な圧雪状態。絶好のスキー日和?!
    昨日中に乗船者会議終了。メールが開通。徐々に航海準備が整いつつある。
  • 10時 出港
    休日にもかかわらず見送りに来てくれた人に感謝。
    本船はS1に向けて航走開始。

    11時 船内生活ブリーフィング
    終了後、採水打ち合わせ。

    13時15分 避難訓練(時間を13時と間違えて一人だけ完全武装で集合。首席は気合いが入っているな、と勘違いする者あり)
    甲板水槽組み立て、IONESS調整等各自それぞれの観測準備。
    今のところ海は穏やか。

    16時45分 金比羅さん
    荒天が予想されるが、昨年から"ホンダ"は何か”持っている”ので大丈夫でしょう、と乾杯の挨拶。

    18時 北緯20-00度、東経142-10度。波高1m。風速4m/sec。

    20時 決起集会
    入れ替わり立ち代わり、研究者、マリンテックが集まり楽しい集いとなる。
雪の中の出港
雪の中の出港

2011年2月10日

  • 昨日の積み込み時と異なり天候は雪。甲板でのIONESSとウインチ調整は雪の中の作業となる。
  • 15時 乗船者会議。今回は出港前日に開催。
    自己紹介の後、本航海の主ミッションの紹介、観測作業内容確認、スケジュール等の打ち合わせ。船側から今後の海況予測が紹介される。北の海域はしばらくは大荒れとの予測。そこで本航海は当初計画と真逆に、南の観測定点S1から観測することに決定する。