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インド洋RAMAブイ網 係留観測ブイの亡失について

2023年 3月 16日

海洋研究開発機構(以下JAMSTEC)は、インド洋ダイポール現象、モンスーン変動などに重要な役割を果たすと考えられている東インド洋を対象に複数の係留観測ブイを設置しております。

これらの観測ブイは、国際的な観測プロジェクトであるRAMAブイ網(Research Moored Array for African-Asian-Australian Monsoon Analysis and Prediction)の一つであり、取得された観測データはインド洋の気候変動研究に活用されています。


従来、JAMSTECでは同海域に2基のm-トライトンブイ(※1)を展開しておりましたが、新型コロナ感染症の影響で予定された設置予定期間を大幅に超えたことから、昨年2月以降、相前後して両方のm-トライトンブイからの通信が途絶しました。

今般、JAMSTECが運用する学術研究船「白鳳丸」により2月27日に19号サイト(※2)の現地確認を行ったところ、設置されていたm-トライトンブイの洋上部が見当たらず、また翌日には水中部の回収を試みましたが海面下1,600m付近で浮上停止し、それ以上浮上しないことから、同ブイについて亡失と判断しました。

 なお、17号サイト(※2)のm-トライトンブイに関しては、本航海で回収し、代替ブイの設置を行い、正常に作動していることを確認しました。

(※1)
風、気温、湿度、気圧、雨量、日射、海水の流れ、深さ750mまでの水温および塩分を測定しており、データはリアルタイムで近くの衛星によって送信されている。
(※2)
ブイの設置場所を表すもので、図1を参照

図1.RAMAブイ網の展開エリア(左図)とJAMSTECブイの設置場所(赤破線で囲った部分)


図2.m-トライトンブイの概要


19号m-トライトンブイ洋上部設置時の写真(左:2019-10-21撮影)と全体構成図(右)