
2009年4月20日発表
地球深部探査船「ちきゅう」再び出航!海の底をふか〜く掘 って地球内部を調べます!
地球の内部には、
日本は、このIODPに参加する国々をアメリカといっしょにリードする大役をになっています。そして中でも特に大きな力を



写真:「ちきゅう」
【大きさ】
長さ:210m
幅:38m
高さ:船の底から130m
(約30階建のビルの高さ)

図1:海の底を掘る「ちきゅう」のイメージ図
富士山の高さがおよそ3,776m。
「ちきゅう」は、それよりもずっと深いきょりを掘る!


- (1)
- 巨大地震発生のなぞを解く(安全に
暮 らせる社会を作る)。 - (2)
- 地球の内部で生きる生物を調べる(まだだれも知らない生命誕生のなぞにせまる)。
- (3)
- 人類がたどりついたことのない、地球の内部のマントルを調べる(かけがえのない地球をもっとよく知るために)。
- (4)
- 地球の過去から未来を見つめる。
海の底を掘って地球内部を調べれば、これらの目的を果たすための重要なカギを見つけられるのです。


地球の表面は、何枚ものプレートと呼ばれるかたい岩の板でおおわれています。プレートはいつもゆっくりと移動しているため、プレート同士がぶつかるとおたがいをおしあいます(図2a)。すると、プレートの先がどんどんゆがんでしまいます(図2b)。このゆがみが限界になると、プレートがこわれて、地震や津波を引き起こすと考えられています(図2c)。

図2:地震が起きるしくみの1つ

図3:和歌山県紀伊半島沖でぶつかりあう2つのプレート
このたび「ちきゅう」が調べている和歌山県紀伊半島沖には、2つのプレートがぶつかり合う南海トラフがあり(図3)、これまでに何度も大きな地震を引き起こしてきました。ですから、地震の研究においてここを調べることはとても大切です。


表 計画の内容
ステージ | 内容 | |
---|---|---|
ステージ1 (終了) |
ど
ん ど ん 深 く ! |
大まかな特ちょうを知るために、何か所も浅く掘りました。結果、どんな |
ステージ2 | 巨大地震が起きた所の真上を深くまで掘ります。どんな地層があるのか調べます。また、掘った |
|
ステージ3 | 実際に巨大地震が起きた深い所まで掘ります。地震が起きるしくみを調べるために地層を調べます。 | |
ステージ4 | ステージ3で掘った孔に観測装置を長い間設置します。海の底にはりめぐらされたケーブルにつなげて、地震が起きる前後などの地球内部の様子がいつもわかるようにします。 |


この研究航海には、アメリカやヨーロッパなどたくさんの国から約50人の研究者が参加します。そして船を動かす人や陸から支える人など大勢の人がみんなで、深い海の底からの掘削に
これを読んでいるみんな、このプロジェクトに注目してください。みんなのおうえんが「ちきゅう」にいる人たちの力になります!
まめ知識
(1)「ちきゅう」は掘り始めると移動できないため、半年くらいは同じ所にとどまります。そのため、船に乗る人は色々な訓練を受けた後、ヘリコプターで船と陸を行き来します。
(2)長い間、船に乗っている人は、毎日の食事が楽しみのひとつです。「ちきゅう」の食事はおいしく、特に、ケーキは最高です!
解説1:科学掘削船
海の底をドリルで掘り下げてサンプルを取ったり調べたりできる船です。
解説2:地層
流れる水や火山のふん火によって運ばれてきた石、どろ、灰などが何万年・何千年もの間に積もってできた層です。地層の中には、地層ができた時代に存在したものなどが残っています。ですから、どんなものがどんな風にどのくらいの厚さ残っているかを調べれば、その場所でいつ何があったのかがわかります。
