海洋生物のセンサス(CoML)とは

「海洋生物のセンサス(人口調査)」(The Census of Marine Life: CoML)は、80を超える国々の研究者によるグローバルな海洋生物研究ネットワークです。研究者たちは、2000-2010年の10年計画で海洋生物の多様性、分布、および個体数の調査・解析に取り組んでいます。この世界初の包括的なセンサスの結果(過去から現在を調査・解析し、将来を予測する)は、2010年に公表されます。


CoMLでは第一に、種多様性について取り上げます。CoMLは、海洋におけるすべての生物について、世界初の包括的なリストを作成することを目指しています。これまでに約23万種の海洋生物が知られていますが、2000年にこのセンサスが開始されて以来、1200を超える新種が加わりました。wormsロゴ2010年までには、既知の種および新種のすべてを、ウェブページによるデータベースに掲載することが目標です(WoRMS)。さらに、未発見の種がどのくらい残っているか予測します。その数は、微生物や原生生物をすべて含めると驚くほど多く百万種以上の可能性があります。

obisロゴ

第二に、分布についてです。CoMLは、生物の分布域を示す地図を作成することを目指しています(OBIS)。各種の分布域を知ることは、たとえば、地球規模の気候変動が生態系に与える影響などを予測する上で重要です。


第三に、個体数についてです。個体数の測定なくしては、センサスは完了しません。我々は、たとえば、ある種のカニの分布域だけではなく、何個体存在するのかも知りたいと考えています。


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重要なのは、海の大部分は未調査だということです。海洋のデータベースにある記録の大部分は、海面から水深1000メートルです。海洋の平均水深は約3800mで大部分が深海なのですが、ほとんどデータがない状態です。海洋生物の全体像を明らかにするにはまだまだ大きな努力が必要なのです。


もう一つの重要な課題は、多様性が領域によって変化することです。陸上の熱帯雨林のような多様性のホットスポットは、大型の魚類の場合、ブラジルおよびオーストラリアの沖合に存在します。CoMLは、海洋のホットスポットについてより多く知ること、そして多様性ホットスポットの保全のための情報を得ることにも取り組みます。特に大型魚類の個体数および多様性は、水産資源上重要な種について変化しつつあり、たとえば、1952年から1976年の間に、漁業によって多くの海域でマグロ類の資源が減少傾向にあることが示唆されています。


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CoMLは、現在の海洋生態系の姿を知るために14分野のフィールドプロジェクトを展開しており、海洋における主要なハビタットおよび分類群を対象に研究しています。フィールドプロジェクトのうち11分野では、たとえば海山、あるいは北極海のように、ユニークな生息地も対象にしています。残りの3分野では、海を回遊する動物(マグロ類のように食物連鎖の上位にいるもの)、あるいは水塊中の主要な生物であるプランクトンや微生物を全海洋規模で研究しています。これらのプロジェクトでは、音響学、工学、遺伝学など様々なテクノロジーを組み合わせて用いています。


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フレームワーク

1. 過去、海洋にはどのような生物が生息してきたのか。
2. 現在、海洋にはどのような生物が生息しているのか。
3. 将来、海洋にはどのような生物が生息するのか。
センサスは、これら3つの課題に取り組むことを基本フレームワークとしています。


図基本課題

過去の調査(データマイニング)

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センサスの研究者は、人類の捕食が影響するようになったおよそ500年前からの、海洋生物の個体数の変遷を記録するという難題に着手しました。このプログラムは、History of Marine Animal Populations(HMAP)と呼ばれています。


水産学の研究者、歴史学者、経済学者などのチームが、南アフリカ、オーストラリアなどおよそ10数の地域でケーススタディを始めています。これらのケーススタディが一体となり、世界初の、信頼性の高い、漁業開始以前の海洋生物の状態を示す記録を作り出しています。この手つかずの海洋の描写は、海洋生物の保護に向けて目標を設定するために重要となるでしょう。海洋生物の個体数について、その長い変遷の記録は、自然環境における正常な範囲の変動の影響と人類の活動による影響とを区別するのに役立ちます。

現在の評価

センサスのもっとも大きな構成要素が、現在の海洋生物を対象にした研究です。これは14のフィールドプロジェクトから成ります。各プロジェクトでは、海洋全体を6つの領域に分けたうちのひとつで、一連のテクノロジーを利用した重要な生物種biotaのサンプリングを行っています。(フィールドプロジェクトの詳細は、フィールドプロジェクトをご覧ください。)

将来の予測

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海洋に将来生息するものについて述べるには、数値モデリングおよびシミュレーションが必要です。このプログラムは、the Future of Marine Animal Populations(FMAP)として構成されます。このグループは、将来の海洋生物の個体数および生態系を予測するために、多くの異なるソースからのデータを統合し、新たな統計的、分析的なツールを作成することに重点を置いています。


これからの研究に役立つために

このようなグローバルなイニシアティブには、最先端のデータ収集フレームワークが必要です。その成果がOcean Biodiversity Information System(OBIS)であり、センサスの4つ目のプログラムを構成しています。ユーザーが、世界のどこでもラップトップやデスクトップのコンピュータ上で海洋の地図をクリックし、興味のある領域で生息していると報告されている生物について、センサスのデータを取り出せるようになっています。2010年7月現在で、OBISはすでに11.4万種について2770万を超えるレコードを保有しています。OBISは、海洋生物を管理する形式や過程に対する理解がより深まるように門戸を開くため、データを簡単に共有できるよう設計されています。


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センサスの組織

組織表

海洋生物のセンサスは、米国ワシントンD.C. のConsortium for Ocean Leadershipに拠点を置く事務局があり、科学推進委員会 Scientific Steering Committee によって運営されています。13のNational and Regional Implementation Committees: NRICsScientific Steering Committee の指揮のもと作業を進めており、海洋生物多様性の研究を支持するセンサスが世界全体に行き渡るように、役目を果たしています。 Synthesis Group は、センサスによって収集される膨大な情報を、2010年に向けて、包括的な成果物が確実に作成されるように、共通のテーマや全体に関わるメッセージへと取りまとめ、統合、合成するために設立されました。センサス全体のコミュニケーション、メディア関連、教育、アウトリーチ活動は、 米国ロードアイランド大学大学院海洋学科の Office of Marine Programs に拠点を置くCensus Education and Outreach Teamにて調整されています。デューク大学の Marine Geospatial Ecology Lab に拠点を置くMapping and Visualization Team は、10年間の海洋生物のセンサスによる結果を公表するための方法の開発や共有を担当しています。


CoMLに対するサポートは、各国の科学、環境、水産業関連の行政府および民間の財団や企業から寄せられています。センサスは、政府間の国際組織ともいくつか提携しており、この中には、国連の政府間海洋学委員会 Intergovernmental Oceanographic Commission食料農業機関 Food and Agriculture Organization国連環境計画 UN Environment Programme および 世界自然保護モニタリングセンター World Conservation Monitoring Centre地球規模生物多様性情報機構 Global Biodiversity Information Facility国際海洋探査委員会 International Council for the Exploration of the SeasGroup on Earth Observations北太平洋海洋科学機構 North Pacific Marine Science Organization も含まれています。また、海洋研究科学委員会 Scientific Committee on Oceanic Research国際海洋観測機構 Partnership for Observation of the Global Oceans国際科学会議 International Council for Science国際生物海洋学協会 International Association of Biological Oceanographyを含む国際的なNGOとも提携しています。海洋生物のセンサスは、より多くの人々に広くプログラムの結果を普及させるために、Encyclopedia of Life および National Geographic Society などの団体とパートナーシップを確立しています。


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 センサスの社会的貢献

知的好奇心、知る必要性、最新テクノロジー開発、そして、未調査・未発見の自然現象に対する研究者たちの意志、こうしたものが推進力となって、2010年、全海洋に生きるものたちの全体像がより明確になるでしょう。


CoMLの結果は、海洋に迫る危機に警鐘が鳴らされる昨今、海洋資源を適切に管理する方策の策定に貢献するはずです。具体的には、以下のような社会問題の解決に向けた貢献が期待されています。

  • 持続的に利用できる水産資源管理
  • 海洋生物保護区の設定(生物多様性ホットスポットの評価)
  • 生息地の消失や汚染
  • 環境アセスメント
  • 外来種の影響
  • 絶滅危惧種の保護
  • 気候変動にともなう海洋生態系や生物多様性変動
  • 海洋酸性化
  • 生物多様性の保全と生態系サービス

このように、海洋と海洋生物について包括的な調査、理解を進めることは,科学・経済そして政治的にも重要です。生物多様性条約は、生物資源の情報を収集するよう締約国に求めていますが、未だ、完全な情報を持っている国はありません。よって、CoMLで構築された研究者たちの世界的なネットワークは、海洋生物資源情報を集積する上で大きな貢献を果たすと思われます。


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2010年までに

CoMLは、世界全体の海洋における環境および生物の理解のために貢献する、大規模なプロジェクトです。2008年の終わりから2009年にかけて、CoMLは、そのフィールドワークを締めくくり、2010年、統合的な成果を発表することを目指して、収集された膨大な量のデータを一元化しています。CoMLは、海洋生物のベースラインとなるカタログを初めて完成させることを含め、全海洋生物の知識を高めることになるでしょう。また、海洋資源をもっとも適切に管理する方策策定に大きく貢献するでしょう。


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フィールドプロジェクト

CoMLでは、グローバルにセンサスを展開するために、海洋を6つの領域に分割し、各領域の研究のために効率的な手法を開発できるよう、フィールドプロジェクトを配置しています。


海域 フィールドプロジェクト
1 Human Edges 1 沿岸自然海浜のセンサス (NaGISA)
2 サンゴ礁のセンサス (CReefs)
3 Maine湾のセンサス (GoMA)
4 回遊経路のセンサス (POST)
2 Hidden Boundaries 5 縁辺海生態系のセンサス (COMARGE)
6 深海平原のセンサス (CeDAMar)
3 Central Waters 7 全海洋動物プランクトンのセンサス (CMarZ)
8 太平洋における捕食者のダギング (TOPP)
9 大西洋中央海嶺における生態系 (MAR-ECO)
4 Active Geology 10 深海化学合成生態系の生物地理 (ChEss)
11 全海洋における海山生態系のセンサス (CenSeam)
5 Ice Oceans 12 北極域の生物多様性 (ArcOD)
13 南極域のセンサス (CAML)
6 Microscopic Ocean 14 海洋微生物のセンサス (ICOMM)

6つの海洋領域

これらの領域は、すべての主要な海洋生態系および分類群を網羅する意図がありましたが、同時に、利用しやすいテクノロジーのメリットを活かすことも念頭におき選択されました。CoMLは、すべての領域において、それぞれの多様性を文書化するよう努めています。

しかし、OBISの2770万を超える分布データのうち、95%超が水深100m未満の場所で確認されており、このような10年に渡る大掛かりなプログラムをもってしても、すべての領域での量的なセンサスは解明不可能(‘unknowable’)であることは明らかです。


各領域について以下に記述します。


1. 沿岸(Human Edges)

大陸棚は、大陸の縁と海盆との間のたいへん緩やかに傾斜している境界です。大陸棚は海洋の10%を構成しているにすぎませんが、すでに解明されている海洋の生物多様性のほとんどを含み、主に各国の排他的経済水域内にあります。センサスの目標を達成するため、「沿岸」は、満潮線から大陸棚の海底までを2つに分割し、満潮線と水深10mの間の海域と定義される海岸付近(Nearshore Zone)とそれ以外の沖合(Coastal Zone)に分割します。


2. 縁辺海(Hidden Boundaries)

センサスでは、これまで生物学的なデータがあまりなかった地域を調査しています。大陸棚の端から海盆へと伸びる大陸縁辺にあり傾斜のある場所は、サンプル採取が難しく、あまり研究されてこなかったため、Hidden Boundariesカテゴリとしています。


大陸斜面の基底の下にある深海底は、地球の表面の30%を覆っており、大陸全体(29%)を上回っています。この場所は、水深がおよそ4000mから6000mであり、深海平原(Abyssal Plain)と呼ばれる広大な平原があります。海嶺や海膨も深海平原でしばしば見られます。周囲の海盆との海水の入替えが妨げられるほど、海嶺または丘が高い場合、深海平原で生息する深海生物は隔てられ、このような生物については、ほとんど知られていません。したがって、Hidden Boundaries域に含まれます。縁辺海は、大陸斜面と深海平原の2つに分けられます。


3. Central Waters

海盆および外洋は、大陸縁辺に囲まれています。この海域は、センサスではCentral Watersとして特徴づけられています。広大な外洋域は、世界の一次生産生物量のうち、少なくとも40%が生息しているところです。センサスでは、Central Watersを海面から水深200mまでのLight Zoneと水深200mから海底までのDark Zoneに分けています。


4. Active Geology

海山、熱水噴出孔、および湧水域は、地質学上活発な地域であり、まとめてActive Geologyとしています。


5. Ice Oceans – 北極および南極

センサスの2つのプロジェクトでは、地球の両極域の海域に対する研究も計画しています。ともに特別に装備された砕氷船を必要としており、凍った海面から深海平原までの水柱の中をサンプル採取するために、統合されたスケジュールを組んでいます。


6. The Microscopic Ocean – 微生物

1リットルの海水には、20,000を超える異なるタイプの有機体があり、海洋環境における微生物の数は莫大で、それらは海洋の一連の作用ocean processesにおいて主要な役割をもっています。

フィールドプロジェクト

CoML では、現在の海洋生物を扱う14のフィールドプロジェクトが配置されています。

フィールドプロジェクト

1. 沿岸自然海浜のセンサス (nagisaロゴNaGISA)

水深20m以浅の沿岸自然海浜域を対象に、生物多様性パターンを評価、視覚化、解明することを目標としています。沿岸地域の生態学的仮説を検証するには、研究者たちは、沿岸地域内のすべての地方、気候帯、生態系に共通の手法を用いる必要があります。これら全体を結びつけるのが、このプロジェクトです。


2. サンゴ礁のセンサス (creefロゴCReefs, Australia)

研究者たちは、NaGISAプロジェクトと同様に、地方や気候帯に共通の標準化された調査手法によって、サンゴの生み出す複雑なハビタットを研究しています。地球規模の気候変動に影響を受ける前の多様性パターンの評価、視覚化、解明を目標としています。地球規模のこのプロジェクトは、国(Australia, USA)、地域(Caribbean)、そして国際的な規模で実施されています。


3. Maine湾のセンサス (GOMAロゴGoMA, USA/Canada)

Maine湾とその周辺海域を対象に、プランクトンからクジラまでを加味した海洋生態系の総合的理解を図ります。Maine湾は歴史的に多くのデータが蓄積されており、それらを総合的に解析し、メイン湾生物地理学情報システム Gulf of Maine Biogeographic Information System: GMBIS を構築します。このプロジェクトは、政策と科学的視点とを統合し、カナダの漁業海洋省Department of Fisheries and Oceans: DFO およびアメリカの国立海洋大気庁National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA 間の2国間共同研究を代表しています。


4. 回遊経路のセンサス (postロゴPOST, Canada)

サケ類を対象に最新タギング技術を用い、常設の超音波追跡アレイを、北米の西岸沖合に構築して回遊経路を解析することを目標としており、これは、その他の海域のプロトタイプとして役立てられます。このプロジェクトは、その他多くの大陸棚上の類似システムに刺激を与え、海岸から大陸棚の端にいたる音波収集装置の国際的なネットワークを残します。


5. 縁辺海生態系のセンサス (comargeロゴCOMARGE)

縁辺海を対象に、環境と生物分布様式の関係を解析し、縁辺海における生物多様性の形成メカニズムを解明します。そして、商業開発が未だ手付かずのこの海域について、生物多様性のベースラインを確立しようとしています。広大な大陸斜面における商業活動による変動の証拠を収集し、種の進化および分布に関する大陸斜面の役割を解明しています。


6. 深海平原のセンサス (cedamarロゴCeDAMar, Germany)

底生生物の深海平原における生物多様性の研究を行っています。プロジェクトでは、単一の海盆における種の集合、あるいは大規模に分布している種に関してデータを収集している分類学者を擁しています。また、深海の生物多様性の研究のために、サンプル採取プロトコルも標準化しました。そのデータベースは、将来、ベンチマークとして役立つように設計されています。


7. 全海洋動物プランクトンのセンサス (cmarzロゴCMarZ)

動物プランクトンの種多様性、分布、生物量、群集構造、遺伝学的多様性について、情報の整備、拡充を行うことを目標にしています。分子、光学、超音波画像処理、遠隔探知など新興のテクノロジーを利用して、海洋動物プランクトンの分類群すべてを地球規模で分析することに着手しました。汎存分類群中の隠蔽種を認識するために、既存試料のDNAバーコーディング化に重点をおいています。


8. 太平洋における捕食者のダギング (toppロゴTOPP, USA)

動物そのものの視点から広大な外洋のハビタットを考察するために、海洋動物、特に大型の上位捕食動物を利用しています。捕食者の行動を知ることによって、捕食される種が繁殖している場所など、海洋に生息するその他多くの有機体の分布や個体数を推測できます。2010年までに、このプロジェクトは、太平洋における生物学独自の統一された全体像を導き出し、世界中の取り組みを援助します。


9. 大西洋中央海嶺における生態系 (mar-ecoロゴMAR-ECO, Norway)

北部大西洋中央海嶺のマクロファウナを中心に、有機体の分布、個体数、および栄養関係について調査し、変異の要因となる生態系の過程を解明し、モデリングを行います。2010年までに、種、コミュニティ、および生態系に対する理解を深めるための豊富な情報を提供し、他の地域でも利用できるように技術的な事例を整えます。


10. 深海化学合成生態系の生物地理 (chessロゴChEss)

新たな熱水噴出孔や湧水域を発見し、その場所における動物相の多様性、分布、個体数を評価し、他の化学合成生態系と関連して、地球規模でその相違点と類似点を解明します。2010年までに、噴出孔および湧水域について相当数の発見が見込まれます。また、化学合成生態系の新種を発見し、新種および既存種の多様性、分布、個体数の調査結果をOBISデータベースに入力します。活動を通して、特定の領域内の海洋生物について、効果的な国際調査および説明の事例や方法を残します。


11. 全海洋における海山生態系のセンサス (censeamロゴCenSeam)

全海洋中に約10万ある海山域の生物多様性、海山固有種の生態を研究しています。もっとも効率的なサンプル採取の方策および現存のデータリソースは、SeamountsOnlineに反映されています。海山は、海洋の有機体の生物地理学、生物多様性、生産性、進化の中で役割を担っており、その全海洋的な生態学における影響は、2010年までに明らかにされ、定量化される予定です。


12. 北極域の生物多様性 (ArcODロゴArcOD, USA/Russia)

もっとも知られていない海域の生物多様性について現在までの知識をまとめ、新たなテクノロジーを利用した国際調査を新たに指揮し、気候変動に伴い急速に海氷が融解する海洋における生物学的変化を理解し、予測するフレームワークを構築します。2010年までに、北極圏の生物に関する多くのデータが気候変動の予測に対する基準として提供され、利用可能となります。


13. 南極域のセンサス (camlロゴCAML, Australia)

南大洋の豊富な生物学的データをまとめ、この地域の航海すべてにおいて生物多様性を示すサンプル採取を促進しています。国際極年 International Polar Year; IPY(2007-2009) の間は、特に重点的に行いました。生物学に対する新たな理解と、世界の海洋を介した遺伝子流動を制御する複雑な最新のダイナミクスを、関連づけることを目標としています。


14. 海洋微生物のセンサス (icommロゴICOMM, USA/Netherlands)

高度に分析された海洋微生物の生物多様性データベースの構築、および微生物の個体群が地球規模ではどのように進化し、相互に作用し合い、再分布するのかを解明することを目標としています。


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