海域断層モデル分布図
断層矩形をクリックすると各断層モデルの傾斜・長さ・幅が表示されます。
断層モデルについて
断層モデルとその役割
断層モデルは、特定の断層の活動により地震が発生した場合に、どの程度の地震動や津波が生じるのかを数値計算で求めるために設定するものである。今回作成した断層モデルでは、断層の位置、断層面の形状(深さ・傾斜角)、断層面上でのすべりの方向とすべりの量等のパラメータを設定した。
なお、ここでは、本プロジェクトで認定された断層についてモデルを設定しているが、これらが全て地震を引き起こす断層(活断層)であるかどうかは判定されていない
断層モデルの作成方法
認定された断層分布から規模の大きい断層を抽出し、地震動と津波のハザード評価に適用する矩形断層を構築した。モデルの作成方法の概要は以下の通り。
断層の位置・長さ・走向
認定された断層面と海底面との交点から描かれる断層トレースを直線で近似し、これを断層モデルの上端として、1枚ないし複数枚の矩形による断層面を設定した。断層長さは断層上端のトレースの長さとし、走向は上端の伸びの方向として設定した。なお、長さが極端に短い断層については、全体の長さが18 km(断層が活動した際に地表[海底面]に変位が生じる最小規模の地震を発生させる断層の長さ)になるように、断層の両端を等しく延長した。

断層上端・下端深度
上端深度については、上記の設定にもとづき、海底面(0km)とした。下端深度については、既往調査ないし3次元速度構造データを参照して設定した。
断層傾斜角
断層傾斜角については、断層タイプにより分類し、正断層を60°、逆断層を45°、横ずれ断層を90°とした。
断層幅
断層幅については、断層上端・下端深度と断層傾斜角から算出した。
断層すべり角
すべり角については、断層タイプにより分類し、正断層を270°、逆断層を90°、左横ずれ断層を0°、右横ずれ断層を180°とした。
断層すべり量
すべり量については、断層面積と地震モーメントの関係から、平均的な値として設定し、断層面に一様なすべり量を与えた。