2013/05/02
舩窪 舞(海洋研究開発機構 広報課)
本航海、最後の潜航調査日を迎えました。
潜航者は首席研究者のJAMSTEC北里さんです。
写真1:早朝、潜航調査中を意味する旗(上からN・E・2)が揚げられました。潜航決定です。
潜航場所はリオグランデ海膨の「granite」サイトと呼ばれるポイントです。
「granite」とは大陸プレートの代表的な岩石である花崗岩を意味します。
これまでのブラジルの調査により船から海底を引きずってサンプリングするドレッジで花崗岩が採取されており、ポイントの名前が付けられました。
花崗岩が採取されるということは、大陸由来の地形ということになりますが、欠片が拾われただけでは、南極の氷が張り出してきた後に氷が溶けて花崗岩の欠片が落ちた、または航行する船から落ちてしまったといった可能性も否めません。
果たして本当にリオグランデ海膨は花崗岩で出来ているのか。はたまた、海洋性起源の玄武岩が採取されるのか。海底で露出した岩肌から岩石サンプルを採取することで、これを確かめに行きます。どちらにしろ、リオグランデ海膨成り立ちの解明に大いに貢献することになるはずです。
写真2:「しんかい6500」から降りてくる北里さん
写真3:黒いマンガンで覆われた岩石サンプル。今後調査が進められます。