南鳥島沖水深 5,600m海域で自律型無人探査機(AUV)による資源探査に成功
日本の最東端である南鳥島周辺のEEZ(排他的経済水域)の海底下には高濃度のレアアース泥が存在することが明らかになっていますが、産業規模での採鉱を可能とするためにはレアアース泥が賦存する海底下の精緻な地質構造の把握が不可欠です。
SIP海洋プログラムでは、2023年7月〜8月にかけて、JAMSTECの海底広域研究船「かいめい」による南鳥島周辺海域でのレアアース泥調査航海を実施しました。調査ではAUV「しんりゅう6000」を初めて海域に投入し、水深5,600mの海底面から20mの高度において安定した潜航調査を行い、各種の観測センサーで取得したデータを母船に持ち帰ってくることに成功しました。
こうして収集されたデータは、これまでの船上からの観測例と比べて数十倍の解像度を有しており、精細な地層構造や複雑な音響基盤地形および断層構造を把握することができました。