海洋鉱物資源開発と海洋環境が
調和する社会実装に向けて
資源に乏しい我が国が、自国EEZ 内に存在する海洋鉱物資源の効率的な調査手法と環境負荷が極めて小さい生産技術を開発し、国際情勢に応じていつでも供給可能な体制を構築することは、国の安全保障として、非常に重要な取り組みです。
このような背景を受けて、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期海洋課題は、安全保障上重要な海洋の保全や利活用を進める「海洋安全保障プラットフォームの構築」として2023(令和5)年4月より5カ年計画でスタートしました。
レアアース生産技術の開発
Development of Rare Earth Production Technology
日本の南鳥島EEZ海域でレアアース泥の採掘技術を開発し、特定国依存からの脱却と国内供給力の強化を目指しています。地球深部探査船「ちきゅう」を用いて技術実証も行っています。
海洋環境影響評価システムの開発
Development of an environmental impact
assessment system for marine environments
海洋環境影響評価システムを開発し、データ利活用スキーム構築や環境評価手法の改善を目指します。AIと連携したモニタリング技術や産業化モデルの検討を進め、国際協力を通じて海洋環境保全と持続可能な産業発展に貢献します。
海洋ロボティクス調査技術開発
Development of marine robotics survey technology
複数の自律型無人潜水機(AUV)を活用し、海洋資源調査やモニタリングを効率的に実施。AUV協調制御技術やIoT連携を進め、システム全体の実現を目指します。新技術の開発と共に、大学や民間企業との連携で海洋環境保全と産業発展を推進します。
海洋玄武岩層を活用した、
大規模CO₂貯留・
固定化技術に関する基礎調査研究
Basic research on large-scale CO₂ storage and
fixation technology using marine basalt formations
2050年カーボンニュートラル実現に向け、海洋玄武岩層を活用したCO₂貯留・固定化技術の基礎調査研究を実施。南鳥島周辺の海山構造を解明し、CO₂圧入時の変化を実験・シミュレーションで検証。最終的には、輸送システムや設計概念の構築を目指します。

Structure実施体制およびプログラム・ディレクターの紹介
本プロジェクトは、多様な専門知識を持つメンバーで構成されており、プロジェクトの成功に向けて緊密に協力しています。プログラム・ディレクターは全体の進捗を監督し、各チームの連携を促進する役割を果たしています。
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Social Implementation社会実装に向けて
SIP第3期では、社会実装に向けた戦略として、技術だけでなく、制度、事業、社会的受容性、人材の5つの視点から必要な取組を抽出するとともに、各視点の成熟度レベルを用いてロードマップを作成し、府省連携、産学官連携により、課題を推進していきます。
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