「みらい」北極航海レポート

2008年8月27日(水) アラスカ夏時間

「みらい」のクルー

朝日

昨日8月26日に米国アラスカ州ダッチハーバーを出港し、本格的に航海が始まった。もう景色一面が海だ。このまま「みらい」はベーリング海を抜けて北極海に向かう。 いま甲板に立って朝日を撮っているが、非常に寒い。まだ北極海手前で気温も8度くらいなので、あまり厚着をしなくてもよいと思っていた。ところが風が非常に冷たいのだ。観測技術員のかたに聞いてみたところ、風速が11m/秒もあるという。吹きさらしだと寒いわけだ。しばらくは防寒よりも防風のための服装をするとよさそうだ。

さて、「みらい」には様々なクルーが乗っている。普通の商船だと、船長・機関長・機関士・航海士といった船員が乗船し、互いにやり取りしながら目的地へ荷物を運ぶ。しかし「みらい」は研究船なので、さらに研究者と技術者が加わる。なかでも研究船としての独特の機能、つまり研究観測の部分を支えるのが観測技術員だ。彼らは、船に搭載されている様々な観測機器を現場で実際に操作し、海・大気・海底の観測データを出す。そして研究者の方々がデータを基に北極の状態を解明していくのだ。そして、観測活動の現場に目が行きがちになるが、乗組員の総合力があってこその研究航海だ。長い航海で乗船員の食事をささえる司厨の方々も忘れてはいけない。

(「みらい」北極航海取材チーム 広報乗船者 米本)