Seasonal Prediction

 高解像度大気海洋結合モデルを用いてインド洋ダイポールモード現象が再現され、その発生、発達、減衰の過程が明らかにされました(図1)。また、インド洋ダイポールモードがインド洋における独立した大気海洋相互作用現象であり、太平洋におけるエルニーニョによって引き起こされるものではないことが分かりました。さらに、海上風によって強まるインド洋の赤道海流がダイポールモードの発達過程に重要な役割を果たしていることも明らかになりました。モデルによるインド洋ダイポールモード現象の再現の成功、さらには、インド洋に展開されるJAMSTECのトライトンブイプログラム、NASDAによって計画される衛星海上風観測の開発によって、日本を含むアジア各国とインド洋の気候予測可能性は飛躍的に向上するでしょう。

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Reference: Iizuka, S., Matsuura, T., and Toshio Yamagata, The Indian Ocean SST dipole simulated in a general circulation model. Geophysical Research Letters, vol. 27, pages 3369-3372, 2000. (pdf)