地球発見 まだまだ知らない「ちきゅう」がある。

CDEX
木川
「ちきゅう」が「海に浮かぶ研究所」といわれる所以ですね。圧力の高い海底から掘り出したコアの圧力を保ちながら、船上で分析できますし、保存もできます。
増田
井戸を掘削する東部南海トラフ海域は潮の流れの強いところで、船のオペレーションも難しいところです。
木川
それは「ちきゅう」の強みですね。自動船位保持システム(DPS)で、風や波、潮にも流されずに、同じ場所で掘り続けることができますものね。
増田
MH21プロジェクトはフェーズ2に進んでいます。来年行う海洋産出試験がすぐにメタンハイドレートの資源回収につながるわけではありませんが、今後商業化に向けた開発がいっそう進んでいくと思います。先を見据えて、掘削だけでなく、あらゆる面から海洋資源の仕事ができる人材も育てていきたいですね。
木川
JAMSTECでも科学的な面からメタンハイドレードの研究を進めていきますよ。「ちきゅう」を活用すれば、海底資源の研究の幅も広がります。その中で、石油掘削で培った掘削技術と科学掘削で得た科学的な知見をうまく融合できるしくみができればいいと思います。そうなれば、幅広い人材が必要になりますから、私たちのプロジェクトでも先生が育てた人たちに活躍してほしいですね。今日はありがとうございました。
木川氏、増田氏の会話シーン