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活動報告

活動報告

Report vol.13北大東島でD-ARKパブリックイベントを開催!

プロペラ機から見た北大東島

D-ARKプロジェクトの調査地である大東諸島には、南大東島と北大東島という二つの有人島があります。今回、北大東村教育委員会にご協力いただき、北大東村主催でパブリックイベントを開催することができました。その二日間のイベントの様子をお伝えします。

パブリックイベント会場の様子

北大東の海の生き物を、近くで観察しよう!

北大東で獲れた色とりどりの魚

D-ARKのメンバーである新江ノ島水族館を中心に、北大東島沿岸で採集した魚などを水槽で展示し、生き物に直接触れられるタッチプールを設けました。 北大東島の海岸はほとんどが断崖絶壁のため、子どもたちが気軽に海へ降りて生き物を観察することが難しい環境です。今回のタッチプールは生き物の体つきや動きをじっくりと観察する機会となりました。

イベントの準備段階より、北大東村教育委員会や人材交流センターの皆様、そして展示する生き物に関しても北大東村水産組合、陸上養殖場の皆様に多大なるご協力をいただきました。この場をお借りして心より御礼申し上げます。

賑やかなタッチプール
養殖アワビの貝殻
北大東の海を再現した水槽展示
淡水生物代表としてナマズを展示

また、淡水魚のナマズや深海生物のプラスティネーション標本も展示し、島の海だけでなく、さまざまな環境に暮らす生き物について学ぶ機会となりました。

2年間の研究成果をご紹介

調査映像の上映

これまで2年間の調査で撮影した映像の上映に加え、大東諸島で発見された生物に関する論文などの資料、開発中の探査機器を紹介するポスターなども展示し、D-ARKプロジェクトのこれまでの歩みや成果を紹介しました。

研究者から成果を解説

研究成果は論文として公表されるだけでなく、多くの方に知っていただくことで、その価値がさらに広がっていきます。今回のイベントでは、研究者自らが研究成果や研究への思いを直接お伝えし、島民の皆さんと交流する貴重な機会となりました。

ワークショップで楽しく学ぼう

星砂発掘ワークショップ
星砂は瓶に詰めてお持ち帰り

パブリックイベント1日目には、「星砂発掘体験」のワークショップを開催しました。
星砂は「砂」ではなく、有孔虫という小さな生き物の殻などです。沖縄には、こうした無数の生き物の殻が長い年月をかけて堆積し、美しい白い砂浜をつくっている場所があります。一方、北大東島の海岸は断崖絶壁であり、砂浜はほとんどなく、星砂に触れたり観察したりする機会がありません。
ワークショップでは、砂の中からさまざまな形をした生き物を探し出し、写真資料を見比べながら、研究者と一緒に「これはどんな生き物だろう?」と考えながら観察を進めました。沖縄の海には多くの生き物たちが生息していること、さまざまな生き物の形があることを学ぶ機会となりました。

北大東唯一のビーチ「沖縄海」

パブリックイベント2日目には、先日のJAMSTEC施設一般公開でも好評だった「深海洞窟に暮らす新種生物を考え、描いて缶バッジにする」ワークショップを開催しました。

綺麗にホラアナヒスイヤセムツを塗ってくれました
完成したオリジナルの新種生物缶バッジ

「自分たちが暮らす島の近くには、どんな生き物が暮らしているのだろう?」と想像を膨らませながら、子どもたちは色鮮やかで個性あふれる生物を思い思いに描いてくれました。

Kurimaro collectionさんのワークショップ
完成!ホラアナヒスイヤセムツのクッキー缶

昨年の日本動物学会の企画で生き物クッキーを手がけた「Kurimaro collection」さんも、今回のパブリックイベントに参加。D-ARKで発見された生物や、大東諸島に生息するダイトウオオコウモリなどをモチーフにしたクッキーが並び、子どもたちが釘付けになっていました。
さらに、クッキーのモチーフとなった生き物が暮らす環境を、クッキー缶の中で表現するワークショップも開催されました。生き物とその生息環境について楽しく学ぶ機会となりました。

2025年度日本動物学会特別企画のクッキーについては、活動報告Vol.9をご覧ください。

深海洞窟を探る!D-ARK講演会

講演会の様子

今回のパブリックイベントは、北大東島の皆さんにD-ARKの研究成果を直接お伝えする初めての機会となりました。1日目には研究者による講演会を開催し、多くの島民の皆様にご参加いただきました。

藤原義弘氏(JAMSTEC)からは、まず深海とはどのような環境なのか、そこで暮らす生き物たちの姿について紹介しました。そして、なぜ大東諸島で深海洞窟を探査するプロジェクトを始めることになったのかの経緯や、これまでの2年間のD-ARKの調査で大東諸島にて2つの大きな深海洞窟を発見したことや、新種・希少種を見つけた成果を報告しました。

小枝氏によるクイズ大会

次にD-ARKのメンバーである琉球大学の小枝圭太氏は、D-ARKの調査で発見した希少な魚類や、自身が過去に大東諸島で発見した新種「ダイトウハタンポ」について紹介しました。話の合間に魚の名前クイズを敢行!想定より正解率は低く、実際についている名前より、子どもたちにはキャラクターの名前がついた不正解の名前が人気のようでした。子どもたちからは、どうやって魚に新しい名前をつけるのか、誰がつけるのかなど質問が飛び交いました。

伊藤氏の講演

同じくD-ARKのメンバーであるFullDepthの伊藤氏は、生物の研究者とは異なる、小型無人探査機(水中ドローン)の開発者・操縦者の目線でのD-ARKへの意気込みや、開発中の水中ドローン「Drosea(ドロシー)」について話しました。
さらには大東諸島の海と他地域の海の違いを、映像を交えながら解説しました。海の中の幻想的で美しい映像に、子どもたちや大人までも魅入っていました。

特別ゲスト「あわたん」

今回のパブリックイベントにはD-ARKの応援隊として、新江ノ島水族館の公式キャラクター「あわたん」が特別に駆けつけてくれました!
あわの妖精「あわたん」は、子どもたちに大人気で、私たちD-ARKと子どもたちの距離をぐっと縮めてくれました。

島民の皆様からいただいたご声援を胸に、次回の航海調査でも多くの成果を得られるように努めてまいります!

イベント詳細
イベント名深海洞窟探査プロジェクトD-ARKパブリックイベントin北大東村
日 時2026年6月6日(土)7日(日)9:30〜16:00
場 所北大東村人材交流センター(中野152-1)
来場者延べ189名