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海洋地球研究船「みらい」大航海

SORAレポート

2009年4月2日

マゼラン海峡の思い出

海洋地球研究船「みらい」船長:赤嶺 正治

バルパライソからプンタアレナスまでのMR08-06 Leg2が無事終了しました。この航海では、マゼラン海峡の中で世界で初めてという漂流型セジメント観測、ドレイク海峡の空白域での観測、これまで観測を行っていないフィヨルド内での観測等が実施され、その研究成果は、海洋観測史上に残る貴重なものになるでしょうと乗船研究者のお話です。
じつは、この「みらい」の偉業達成の素晴らしいお話と、もうひとつ想い出に残るお話があります。それは、太平洋と大西洋を結ぶ313マイル(約580km)のマゼラン海峡の航海です。このマゼラン海峡を通過するのが、私達航海者の憧れです。今回は完全に大西洋に抜けることができませんでしたが、「みらい」に乗船したチリ国公式マゼランパイロットのキャプテン・レネとキャプテン・ジョージの特別な計らいでマゼラン海峡通行証明書が研究者、観測技術員そして乗組員全員に発行されました。

写真はそれぞれの通行証明書を手にした、両キャプテンと航海当直で一緒する機会が多かった航海士の面々です。左から中村文彦次席三等航海士、浅沼充信首席三等航海士、深浦信雄二等航海士、磯飛武次席一等航海士です。中村航海士が0時〜4時と12時〜16時、深浦航海士が4時〜8時と16時〜20時、浅沼航海士が8時〜12時と20時〜24時を受け持ち、それぞれ1日8時間の航海当直を行います。磯飛航海士は、船長の補佐として、観測の内容に応じて他の航海士と一緒に航海当直に入ります。