「よこすか」出港!編

2013/02/06

川口 慎介(海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域)

2月6日08時,「よこすか」は,モーリシャス・ポートルイスを出港し,最初の調査海域であるドードー熱水フィールドに向け航海を開始しました。天候・海況ともに良好で,出航後恒例の船酔いにかかる乗船者もほとんどいない抜群の滑り出しです。

前日の2月5日から,昨年12月に海洋研究開発機構横須賀本部の岸壁で「よこすか」に積み込んだ荷物をばらし,ほぐし,適宜ラボとペイロード(しんかいに載せる観測機器類)の設営に取り組んでいます。横須賀出港時は倉庫のようになっていた2ラボ(「よこすか」で最大の船内ラボ)も,すっかり研究室らしい様子に様変わりしています。設営に励む研究者はすっかり疲労しており,肩で風を切りポートルイスの中華街を闊歩していた時とは様変わりしています。航海直前のラボ・ペイロード設営は,いよいよ調査がはじまる高揚感と,潜航までに準備を完了せねばならない追い込まれ感とが入り交じり,モヤモヤとした気分になります(少なくともワタクシはいつも後者の方が強いです)。

夕食前には船員・しんかいチーム・研究者がブリッジ(船橋:操船をする場所で船のなかでもっとも大事な場所)に結集し,航海の安全と成功を祈念し,金比羅さんにお参りをしました。その後,御神酒で胃腸をアルコール消毒して身を清めるとともに,今航海をともにするメンバーで交流を深めました。明日は丸一日を回航(船が走り続ける)に費やし,明後日2月8日はいよいよ,YK13-02航海での初潜航が行われる予定です。


写真1:出港時にファンネルデッキ(船の上部の甲板)でビデオ取材に応じる西澤首席


写真2:金比羅参拝後,御神酒を手にスマイルを交わす漁野船長と西澤首席