「YKDT」登場

2013/04/28

舩窪 舞(海洋研究開発機構 広報課)

今日は残念ながら、波やうねりが高いため「しんかい6500」では潜航できません。でも深海にいきたい。そんなときは、これ「YKDT」の登場です。
YKとは本船「よこすか」、DTとは「ディープ・トウ」というカメラや計器をつけて船からケーブルで引っ張る、曳航体のことです。
サンパウロ海嶺東側海山の中腹から山頂部までの海底の様子を観察することになりました。
「YKDT」には推進器が付いていないため、数千メートルもケーブルで繰り出された曳航体を船で引っ張って、研究者指定の測線に合わせるのは至難の業だそうですが、ばっちり測線上を進んでいます。

山頂部はサンゴ、海綿などが多く繁茂しており、リオグランデ海膨のポイントと類似の種類もいくつかいるようです。


写真1:「YKDT」


写真2:先日紹介した、健康器具が集まるジムは「YKDT」オペレーションルームに早変わり。ハイビジョンの深海映像が船上で観測できます。


写真3:後部操舵室で音響航法装置モニターやエンジンコンソールを行ったり来たりして「よこすか」を操縦するキャプテンと乗組員。「よこすか」は前にも後ろにも、船を動かすための操舵室があります。


写真4:「YKDT」が海底から3〜4mの高度を保つようにケーブルを調節し続ける機関士。

明日は、行きに海況が悪くて潜航のチャンスを伺っていたリオグランデ海膨へ向かいます。
上手くいけば明後日からリオグランデ海膨を潜航できるかもしれません。