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プレスリリース

2014年 2月 5日
独立行政法人海洋研究開発機構

平成25年度海洋研究開発機構研究報告会「JAMSTEC2014」
-海洋からひもとく地球の未来-
の開催について

独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」)は、平成25年度研究報告会「JAMSTEC2014」を下記のとおり開催いたします。

この研究報告会は、JAMSTECの活動状況や成果概要等を一般の方々に紹介することを目的に、毎年開催しています。

今回は、「海洋からひもとく地球の未来」と題し、JAMSTECの成果と第2期中期計画の統括、来年度から始まる第3期中期計画に向けての展望を幅広くご紹介します。

第1部では、「平成25年度および第二期中期計画の総括」のほか、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)への貢献、「しんかい6500」世界一周航海(QUELLE2013)や東北地方太平洋沖地震調査掘削(JFAST)における研究成果、また東北地方太平洋沖地震によって激変した東北沖の海洋生態系を解明する「東北マリンサイエンス拠点形成事業」(文部科学省)の調査研究によって明らかになった、東北沖の海底の状況や生態系の復興に向けた取り組みについてご報告いたします。

また、第2部では、「深海ブーム到来!? ―JAMSTECの発信力」というタイトルで、マスコミ業界で活躍される方々にパネリストでご登壇いただき、「深海」の魅力の効果的なアピールの手法等、JAMSTECのアウトリーチのあるべき姿について、パネルディスカッションを行います。

その他、会場ロビーにおいて、JAMSTECの研究活動及び今年度の成果等に関するポスターセッションも実施します。

1. 日時 平成26年3月5日(水)13:00~17:30(開場は12:30)
2. プログラム 別添チラシ参照
3. 場所 東京国際フォーラム ホールB7(定員450名)
東京都千代田区丸の内3-5-1
4. 入場 無料
会場にて要旨集を配付
5. 講演者 別紙参照
6. 主催 独立行政法人海洋研究開発機構
7. 申込 (一般の方)申込不要
(報道関係の方)会場スペースの関係上、事前に参加者数、テレビカメラの有無等についてメール等でお知らせください。
取材申込: 海洋研究開発機構 広報部 報道課
Tel:046-867-9198 FAX:046-867-9195
E-mail:press@jamstec.go.jp

こちらで開催当日、会場の様子を配信いたします。
配信予定:2014年3月5日(水)13:00~17:30
※都合により変更になる場合がありますのでご了承ください。

別紙

【第1部】 平成25年度成果報告
●平成25年度および第2期中期計画の総括 地球の未来を海洋からひも解く
 -JAMSTECの2013年の歩み-

白山 義久(しらやま よしひさ)
海洋研究開発機構 理事

専門は海洋生物学。東京大学大学院理学系研究科動物学専攻博士課程修了。理学博士。日本学術振興会奨励研究員、東京大学海洋研究所助手、助教授を経て、京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所教授。2007年から京都大学フィールド科学教育研究センター長。2011年より現職。研究部門を担当。小型底生生物(メイオベントス)の生態学、線形・動吻・胴甲動物の系統分類学、深海生物の保全生物学等の研究を主に進めてきた。近年は、海洋酸性化の生物に対する影響等の研究も行っている。また、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)のMEPメンバーを務めている。

●気候変動に関する政府間パネル(IPCC)への貢献

河野 健 (かわの たけし)
海洋研究開発機構 地球環境変動領域 海洋環境変動研究プログラム プログラムディレクター

専門は海洋学。東京大学大学院工学系研究科修士課程修後、海洋科学技術センター(現独立行政法人海洋研究開発機構、以下同様)入所。博士(工学)。2009年より現職。東京大学大学院新領域創成科学研究科客員教授。近年は船舶観測を通じて海洋環境の変動を明らかにする研究に従事。海洋底層の水温上昇と南極オーバーターンの変化を研究している。

●「しんかい6500」世界一周航海 QUELLE2013

藤倉 克則 (ふじくら かつのり)
海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域 海洋生物多様性研究プログラム
チームリーダー

1964年栃木県足利市生まれ。専門は深海生物学。東京水産大学大学院(現・東京海洋大学)修士課程修了。博士(水産学)。1988 年海洋科学技術センター(現 海洋研究開発機構)入所。兼職として、東京海洋大学客員教授、東海大学海洋学部非常勤講師。2013年7月から開催された国立科学博物館の特別展「深海 -挑戦の歩みと驚異の生きものたち-」の共同監修を行った。主な著書に『潜水調査船が観た深海生物 -深海生物研究の現在』(共著、2012年、東海大学出版会)、監修に『深海のフシギな生きもの』(2009年、幻冬舎)ほか。

●東北地方太平洋沖地震調査掘削による巨大地震・津波発生メカニズムの解明

斎藤 実篤 (さいとう さねあつ)
海洋研究開発機構 地球内部ダイナミクス領域 固体地球動的過程研究プログラム
チームリーダー

専門は海洋地質学。東北大学理学研究科博士課程修了。博士(理学)。1993年以来掘削航海に10回参加し、掘削試料や孔内検層データを用いた海底の地層解析により世界各地の変動帯ダイナミクスを解明。南海トラフ地震発生帯掘削計画では2009年に首席研究員を務め、国際研究チームを指揮。2012年の東北地方太平洋沖地震調査掘削航海では検層専門家として乗船し、地震断層の特定に貢献した。2010年~2013年には統合国際深海掘削計画科学技術パネル議長を務め、海洋掘削科学の推進にも貢献。

●ガレキはどうなったか?-沖合生態系の理解と復興に向けた取り組みについて-

藤原 義弘 (ふじわら よしひろ)
海洋研究開発機構 東日本海洋生態系変動解析プロジェクトチーム
チームリーダー

1969年岡山県生まれ。筑波大学第二学群生物学類卒業。筑波大学修士課程環境科学研究科修了。博士(理学)。海洋・極限環境生物圏領域 海洋生物多様性研究プログラム 化学合成生態系進化研究チーム チームリーダー。広島大学客員教授。1993年より海洋科学技術センター・研究員、米国スクリプス海洋研究所留学等を経て2009年より現職。2012年1月より東日本海洋生態系変動解析プロジェクトチーム 地形・瓦礫マッピングチーム チームリーダー兼務。深海温泉や深海底に沈んだ動植物の遺骸周辺に暮らす独特の生物群の進化や多様性、共生について研究を実施。

【第2部】
●パネルディスカッション:「深海ブーム到来!? -JAMSTECの発信力」

今年度は深海展をはじめとした大きな企画が成功を収め、「深海」に対して大きな関心を集めることが出来ました。この「深海」ブームを足がかりとし、JAMSTECの海洋分野全般にわたる幅広い活動を世間に発信していくために、今後JAMSTECが取り組むべきアウトリーチ活動について、有識者の方々を交えてパネルディスカッションを行います。

<モデレータ兼パネリスト>

□竹内 薫 (たけうち かおる)

サイエンス作家

東京大学教養学部教養学科(専攻、科学史・科学哲学)・東京大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(専攻、高エネルギー物理学理論)。理学博士(Ph.D.)。大学院を修了後、サイエンスライターとして活動。物理学の解説書や科学評論を中心に100冊あまりの著作物を発刊。2006年には「99.9%は仮説~思い込みで判断しないための考え方」(光文社新書)を出版し、40万部を越えるベストセラーとなる。物理、数学、脳、宇宙、など幅広い科学ジャンルで発信を続け執筆だけでなく、テレビ、ラジオ、講演など精力的に活動している。現在、NHK Eテレ「サイエンスZERO」にナビゲーターとして出演。週刊新潮「サイエンス宅配便」、日本経済新聞「今週の3冊」でも連載している。JAXA広報対応外部委員会委員。

<パネリスト>

□増子 瑞穂 (ましこ みずほ)

フリーアナウンサー

日本大学芸術学部卒業。NHKで情報番組や広報番組のキャスター、リポーターとして8年間活動。2013年6月、JAMSTECとニコニコ生放送のコラボレーション番組「世界初へ挑戦、深海5,000メートルへの有人科学探査を生中継」で司会を担当。「しんかい6500」がカリブ海を潜航、海底探査、浮上するまでの様子を、12時間にわたってリアルタイムで30万人以上の視聴者に伝える。また、国立科学博物館で行われた特別展「深海」の見どころを生中継でリポート。小学一年生と三歳、二児の母。

□田附 英樹 (たづけ ひでき)

NHK 制作局 科学・環境番組部 部長

東京大学工学部卒業。1986年にNHK入局。「トライ&トライ」、「ロボットコンテスト」、NHKスペシャル「中華航空機墜落事故の死角」(1994年)、「タモリの深海大冒険」(1999年)、「地球大進化シリーズ」(2004年)など、科学系の番組の制作に当たる。自然番組「ダーウィンが来た!」(2006年~)を立ち上げた後、「ためしてガッテン」「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」「宇宙の渚シリーズ」などのプロデューサーを務め、2012年より現職。

□井川 陽次郎(いかわ ようじろう)

読売新聞東京本社論説委員

東京大学教養学部基礎科学科卒業。1982年読売新聞社入社。北海道支社編集部報道課、東京本社編集局科学部などを経て、2003年より現職。担当分野は科学技術全般だが、最近は原子力技術、自然災害などが多い。著書に「ノーベル賞10人の日本人」(2001年、中央公論新社、共著)、「ドキュメント『もんじゅ』事故」(1996年、ミオシン出版、共著)など。

□平 朝彦 (たいら あさひこ)

海洋研究開発機構 理事長

専門は海洋地質学、地球進化論。テキサス大学大学院博士課程修了。高知大学、東京大学海洋研究所を経て、2002年から海洋研究開発機構地球深部探査センター長、2006年より理事、2012年より現職。プレート沈み込み帯における付加作用の研究で、2007年に日本学士院賞受賞。東京大学名誉教授。


リーフレット[PDF:4.53MB]

お問い合わせ先:

独立行政法人海洋研究開発機構
(本研究報告会について)
事業推進部 産学連携課長 笠谷 岳郎 電話046-867-9230
(報道担当)
広報部 報道課長 菊地 一成 電話046-867-9198