トップページ > プレスリリース > 詳細

プレスリリース

2015年 2月 5日
独立行政法人海洋研究開発機構

平成26年度海洋研究開発機構研究報告会「JAMSTEC2015」
-海からはじまる新しい価値創造-
の開催について

独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」)は、平成26年度研究報告会「JAMSTEC2015」を下記のとおり開催いたします。

この研究報告会は、JAMSTECの活動状況や成果概要等を一般の方々に紹介することを目的に、毎年開催しています。 今回は、「海からはじまる新しい価値創造」と題し、第3期中期計画初年度の成果のほか、来年度以降に向けてのJAMSTECの展望を幅広くご紹介します。

第1部では、「平成26年度研究成果報告」のほか、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代海洋資源調査技術」が目指すもの、「シームレス」をキーワードとした異常気象予測への取り組み、また急激に変化している北極環境に関する研究についてご報告いたします。

続く特別報告では、就航25周年を迎える有人潜水調査船「しんかい6500」と就航10周年を迎える地球深部探査船「ちきゅう」のこれまでの軌跡と未来についてご報告いたします。

第2部では、「次世代海洋科学技術が拓くイノベーション」と題し、学術界、産業界、政界、マスメディアから有識者をお招きし、海洋におけるイノベーション創出のアイデアや、イノベーションの成功事例、そしてJAMSTECに対する期待などをお話しいただきます。

その他、隣接会場において、JAMSTECの研究活動及び今年度の成果等に関するポスターセッションも実施します。

なお、当研究報告会の模様はインターネットでの中継を予定しております。

1. 日時 平成27年3月4日(水)13:00~17:30(開場は12:30)
2. プログラム 別添チラシ参照
3. 場所 東京国際フォーラム ホールB7(定員450名)
東京都千代田区丸の内3-5-1
4. 入場 無料
(事前登録制 登録URL:http://www.jamstec.go.jp/j/pr/event/jamstec2015/
5. 講演者 別紙参照
6. 主催 独立行政法人海洋研究開発機構
7. 取材申込: 会場スペースの関係上、事前に参加者数、テレビカメラの有無等についてメール等でお知らせください。
取材申込: 海洋研究開発機構 広報部 報道課
Tel:046-867-9198 FAX:046-867-9055
E-mail:press@jamstec.go.jp

別紙

【第1部】 平成26年度成果報告
●平成26年度の成果及び第3期中期計画の展望 海洋立国日本への科学技術からの貢献をめざして
 -JAMSTECの2014年の歩み-

白山 義久(しらやま よしひさ)
海洋研究開発機構 理事

専門は海洋生物学。東京大学大学院理学系研究科動物学専攻博士課程修了。理学博士。日本学術振興会奨励研究員、東京大学海洋研究所助手、助教授を経て、京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所教授。2007年から京都大学フィールド科学教育研究センター長。2011年より現職。研究部門を担当。小型底生生物(メイオベントス)の生態学、線形・動吻・胴甲動物の系統分類学、深海生物の保全生物学等の研究を主に進めてきた。近年は、海洋酸性化の生物に対する影響等の研究も行っている。また、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)のMEPメンバーを務めている。

●戦略的イノベーション創造プログラム「次世代海洋資源調査技術」が目指すもの

木川 栄一 (きかわ えいいち)
海洋研究開発機構

①海底資源研究開発センター長(兼)②次世代海洋資源調査技術研究開発プロジェクト長
専門は地球電磁気学、特に古地磁気・岩石磁気学。
1988年東京大学大学院理学系研究科地球物理学専門課程博士課程修了。理学博士。通産省工業技術院地質調査所主任研究官、テキサスA&M大学地球物理学部客員助教授、科学技術庁海洋開発課専門職、富山大学助教授。1998年海洋科学技術センター(現、海洋研究開発機構)入所、研究副主幹。2000年ワシントン事務所長。2004年海洋研究開発機構 地球内部変動研究センター研究推進室長。高知コア研究所所長代理。2011年現職①、2014年現職② 。文部科学省科学技術学術審議会専門委員、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構海底熱水鉱床開発委員会委員、高知工科大学客員教授、等。著書:『プルームテクトニクスと全地球史解読』(岩波書店)、『大陸を分裂させる原動力』(翻訳、日経サイエンス)等。

●海からはじまる異常気象予測への挑戦:キーワードは「シームレス」

渡邉 真吾 (わたなべ しんご)
海洋研究開発機構 シームレス環境予測研究分野長

専門は気象学。九州大学理学府地球惑星科学研究専攻博士後期課程修了。博士(理学)。2002年海洋科学技術センター(現、海洋研究開発機構)地球フロンティア研究システム入所。2014年より現職。近年は極地豪雨から地球温暖化、海洋から高層大気、人間活動から生物・化学環境など、様々な現象を数値シミュレーションの手法を駆使して「シームレスにつなぐ」研究開発に従事。

●急激に変化している北極環境に関する研究について

菊地 隆 (きくち たかし)
海洋研究開発機構 地球環境観測研究開発センター 北極域環境・気候研究グループリーダー

専門は海洋物理学。北海道大学大学院理学研究科で1996年に博士(理学)を取得後、海洋科学技術センター(現、海洋研究開発機構)に入所。2014年4月より現職。当機構では、北極海における環境変化を観測から明らかにする研究に従事。入所してからこれまでに、北極海やその周辺海域での航海・氷上キャンプなどによる観測に参加した回数は25回を超える。国際北極ブイ計画(International Arctic Buoy Programme)の委員や、太平洋側の各国(日・米・加・中・韓・露)の北極研究コンソーシアムであるPacific Arctic GroupのVice-chairなどを務める。またGRENE北極気候変動研究事業の中の一課題(北極海環境変動研究:海氷減少と海洋生態系の変化)の研究代表者でもある。

●有人潜水調査船『しんかい6500』就航25周年-軌跡と未来-

田代 省三 (たしろ しょうぞう)
海洋研究開発機構 海洋工学センター 運航管理部長

1980年神戸商船大学商船学部機関学科卒業後、海洋科学技術センター(現、海洋研究開発機構)に完成前の潜水調査船「しんかい2000」運航要員として入所。その後「しんかい2000」と「しんかい6500」にパイロットとして合計318回の潜航実績を持つ。他に、TRITONブイの運用管理、地球深部探査船「ちきゅう」就航時の運航グループリーダー、広報課長等の業務経験がある。2011年から現職。

●「ちきゅう」が切り拓く新たな科学技術の地平-これまでの10年と、これからの10年-

倉本 真一 (くらもと しんいち)
海洋研究開発機構 地球深部探査センター長代理

専門は海洋地質学。1991年に東京大学より理学博士の学位を授与され、その後ハワイ大学でのPos Docを経て、通商産業省工業技術院地質調査所(現、産業技術総合研究所)に研究員として就職。日本周辺海域の調査、特に日本海側の構造調査、海底活断層調査などに従事。2002年10月に地球深部探査センター(CDEX)発足時に海洋科学技術センター(現、海洋研究開発機構)に入所し、現在は地球深部探査船「ちきゅう」の運用リーダーを務める。

【第2部】
●パネルディスカッション:次世代海洋科学技術が拓くイノベーション

海洋でのイノベーションの創出は、海洋資源の開発を除くと、まだまだ未開の分野であると言わざるを得ません。このパネルディスカッションでは、「学術界」「産業界」「政界」「マスメディア」の各界有識者の皆様より、それぞれのお立場から夢のようなアイデアの一例やイノベーションの成功事例、また海洋研究開発機構へのイノベーションに対する期待などお話しいただくパネルディスカッションを行います。

<パネリスト>

□岡本 信明 (おかもと のぶあき)

国立大学法人東京海洋大学 学長

1951年愛知県生まれ。86年水産学博士(北海道大学)。74年3月東京水産大学増殖学科卒業。76年3月東京水産大学大学院水産研究科修士課程修了後、4月より東京水産大学増殖学科研究生となる。同大学にて水産学部助手、助教授、教授、学長補佐を歴任後、2003年10月より国立大学法人東京海洋大学海洋科学部教授、同大学副学長を併任、翌年には理事を兼任する。2012年4月国立大学法人東京海洋大学学長に就任、現在に至る。専門分野は水族病態生理学、水族遺伝生理学。「金魚博士」の異名を持つほど金魚好きで、「どんぶり金魚の楽しみ方―世界でいちばん身近な金魚の飼育法」などの著書がある。

□所 眞理雄 (ところ まりお)

株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 ファウンダー/エグゼクティブアドバイザー

慶応義塾大学博士課程修了(工学博士)。電気工学科・計算機科学専攻教授。1988年にソニーコンピュータサイエンス研究所を創設、取締役副所長に就任(兼務)。1998年に代表取締役社長、2011年より代表取締役会長に就任、2013年より現職。1997年に慶応義塾を退職し、ソニー株式会社に入社。執行役員上席常務、CTOを歴任し、2008年に退職。2013年より(一社)ディペンダビリティ技術推進協会理事長。2008年に新しい科学方法論としてオープンシステムサイエンスを提唱し、推進している。

□日置 滋 (ひおき しげる)

清水建設株式会社 専務執行役員 設計・プロポーザル統括

東京工業大学大学院修士課程修了(専攻:建築)。1975年清水建設入社。1981年より中近東、アジア地区プロジェクト担当。1986年~91年、ニューヨーク設計室室長を務め、米国建設家ライセンス取得。一貫して建築設計に携わり、建築業協会賞(BCS賞)、グッドデザイン賞、東京建築賞など受賞。コンペ実積に、環境調和型都市デザインコンペ最優秀賞、著書に「新たなる棟梁」(2004年、新建築社 共著)、 執筆に「デザインとエンジニアリングの融合」(建築学会2004年10月号掲載)など。

□田中 正朗 (たなか まさあき)

文部科学省研究開発局長

1981年科学技術庁入庁。同庁原子力局政策課核燃料リサイクル立地企画官、文部科学省初等中等教育局国際教育課長等を歴任。2002年から2003年にかけては、宇宙航空研究開発機構ロサンゼルス駐在員事務所長として米国へ派遣。2004年以降、同省科学技術政策局基盤政策課長等を経て、2015年より現職。

□前田 裕子 (まえだ ゆうこ)

総合海洋政策本部参与/株式会社ブリヂストン 執行役員 環境担当

1984年株式会社ブリヂストン入社、研究開発本部にてリチウム二次電池研究従事。2001年農工大ティー・エル・オー株式会社 取締役副社長、2004年東京医科歯科大学 技術移転センター長、2009年全国イノベーション推進機関ネットワーク プロジェクト統括(現兼務)、2011年京都府立医科大学 特任教授(現兼務)、2013年株式会社ブリヂストン グローバルイノベーション管掌付フェロー(本部長)、2014年海洋研究開発機構監事(現兼務)、2015年より現職。内閣官房知的財産戦略本部検証・評価・企画委員会構成員、文部科学省科学技術・学術審議会委員等の政府委員を兼任。博士(工学)。

□元村 有希子 (もとむら ゆきこ)

毎日新聞デジタル報道センター編集委員

1989年、九州大学教育学部卒業、毎日新聞入社。地方勤務を経て2001年、東京本社科学環境部。日本の科学技術と社会との関係をつづった連載「理系白書」により06年の第1回科学ジャーナリスト大賞を受賞。2014年4月から現職。科学技術を分かりやすく等身大に伝える「科学コミュニケーション」に力を入れ、大学での授業や講演多数。TBS「Nスタ」「情報7days ニュースキャスター」コメンテーター、BS11「ウィークリーニュースONZE」キャスター。著書に「気になる科学」「理系思考」「宇宙へ『出張』してきます」(毎日新聞社)「理系白書」(講談社)など。

<モデレータ兼パネリスト>

□土橋 久 (どばし ひさし)

海洋研究開発機構 理事

1983年科学技術庁入庁。文部科学省科学技術・学術政策局調査調整課長、研究開発局地震・防災研究課長、内閣府政策統括官(科学技術政策・イノベーション担当)付 参事官(原子力担当)、文部科学省研究開発局開発企画課長を歴任。
2011年海洋研究開発機構入所。経営企画室長を経て、2012年より現職。経営管理部門を担当。


リーフレット[PDF:841KB]

独立行政法人海洋研究開発機構
(本研究報告会について)
事業推進部 産学連携課長 笠谷 岳郎 電話046-867-9230
(報道担当)
広報部 報道課長 菊地 一成 電話046-867-9198