2015年 3月 31日
独立行政法人海洋研究開発機構
独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が紀伊半島沖に設置している地震・津波観測監視システム(DONET)について、平成26年5月30日に障害が発生し、20観測点のうち16地点での観測を行っておりましたが、本年3月24日に海底での復旧作業および陸上局での起動等調整作業を実施し、同日22時すぎに気象庁への全20観測点の地震・津波データの配信を再開いたしました。その後、観測データの品質確認を継続して行い、31日現在まで観測データが正常に配信されていることを確認しています。
障害原因について、調査の結果、Eノード内の高電圧コネクタ内の線材の1つに絶縁劣化を引き起こすレベルの傷がついていた可能性があり、この部分がコネクタの均圧殻内に侵入した海水に触れ絶縁障害を起こしたものと考えられます。今般の復旧作業で当該線材を交換するとともに、コネクタの均圧殻内部に線材全体を覆う絶縁用カバーを取付けるなど、線材と海水が接触しない構造に変更しました。
今後も継続してデータの品質確認を行い、気象庁等関係機関への信頼性の高いデータ配信や南海トラフ地震研究への活用に努めていきます。
≪紀伊半島沖に設置しているDONET 展開図≫
DONETの復旧作業(平成27年3月24日)
海洋調査船「かいよう」へのEノード搭載 (3月23日)
無人探査機「ハイパードルフィン」に搭載したEノード
障害発生前と同位置にノード再設置
海底作業(コネクタ取り出し)
海底作業(観測装置とノードを接続する展張ケーブル端を回収)
Eノード再設置完了