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プレスリリース

2015年 5月 22日
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所
国立大学法人茨城大学
国立研究開発法人海洋研究開発機構

地球最後の磁場逆転は従来説より1万年以上遅かった
千葉県市原市の火山灰層の超微量・高精度分析により判明

情報・システム研究機構国立極地研究所(極地研、所長:白石和行)の菅沼悠介 助教、茨城大学の岡田誠 教授、海洋研究開発機構の仙田量子 技術研究員らの研究グループは、地層中の火山灰層に含まれるウラン(U)と鉛(Pb)の存在比を超微量・高精度で分析し、最後の地球の磁場逆転が約77万年前に起こったことを、これまでよりも信頼度の高い方法で決定しました。これは定説とされてきた年代より約1万年遅い値です。この成果は、地質時代の一つである第四紀更新世前期・中期境界の年代を決める重要な制約となると共に、火山灰が含まれる千葉県市原市の地層「千葉セクション」の国際標準模式地(GSSP)選定に繋がる重要なものです。また、この成果により、例えば恐竜が絶滅した白亜紀-古第三紀境界の年代など様々な地層の年代が修正される可能性があります。

この成果は、アメリカ地質学会発行のGeology誌オンライン版に掲載されました。

なお、本研究は極地研の先進プロジェクト研究「極地の過去から『地球システム』のメカニズムに迫る」の一環として実施されました。

詳細は国立極地研究所のサイトをご覧下さい。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
広報部 報道課長 野口 剛
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