2015年 7月 3日
国立研究開発法人海洋研究開発機構
国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」)は、有人潜水調査船「しんかい6500」の完成25周年を記念して、株式会社WOWOW(代表取締役社長 田中晃、以下「WOWOW」)が制作・放送する連続テレビドラマ『海に降る』(以下「本番組」)に協力いたします。
本番組は、深海の科学研究を題材に海洋ロマンを描いた朱野帰子の同名小説を連続ドラマ化するもので、JAMSTECの「しんかい6500」による研究活動を舞台に、日本人初となる女性パイロットが、神秘的な深海の世界に挑む、海洋ロマン溢れるヒューマンドラマです。
番組制作にあたり、深海の世界や最先端の海洋科学技術を圧倒的なリアリティで描くため、JAMSTECが取材・撮影等に全面協力しています。本年4月18日に実施した深海潜水調査船支援母船「よこすか」研究航海での「しんかい6500」完成25周年の記念潜航では、沖縄本島近海の水深約1500mの深海底への潜航調査に撮影班が同行し、「しんかい6500」耐圧殻内を含む調査の様子を4K画質で撮影しました。今後もJAMSTEC横須賀本部の潜水調査船整備場をはじめ、実際の研究開発の現場での撮影等に協力していきます。なお、放送は今秋10月を予定しています。
本番組による科学とエンターテイメントの融合を通じて、JAMSTECの研究活動に関心と親しみをもっていただき、また、「しんかい6500」をはじめとした我が国の海洋科学技術への理解が広がることが期待されます。
記
(参考)有人潜水調査船「しんかい6500」について
「しんかい6500」は、水深6500mの深さまで潜ることができる有人潜水調査船で、1989年に三菱重工(株)神戸造船所で完成し、昨年25周年を迎えた。その活動範囲は日本近海だけでなく、太平洋やインド洋、遠くは大西洋にまで及び、これまでに1428回の潜航を行ってきた(2015年5月現在)。現在運航中の大深度まで潜ることができる有人潜水調査船は、世界でも数隻しかなく、「しんかい6500」は、日本のみならず、世界の海洋科学技術の中核を担う重要な役割を果たしている。
「しんかい6500」25周年記念ウェブサイト
http://www.jamstec.go.jp/shinkai6500/25th/
有人潜水調査船「しんかい6500」(©JAMSTEC)
主要目
全長 | 9.7m |
幅 | 2.8m |
高さ | 4.1m(垂直安定ひれ頂部まで) |
空中重量 | 26.7トン |
最大潜航深度 | 6,500m |
乗員数 | 3名(パイロット2名/研究者1名) |
耐圧殻内径 | 2.0m |
通常潜航時間 | 8時間 |
ライフサポート時間 | 129時間 |
ペイロード | 150kg(空中重量) |
最大速力 | 2.7ノット |
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