神戸大学大学院理学研究科、東京大学地震研究所、海洋研究開発機構の研究チームは、本年10月に実施されたKS-16-16航海において、2013年11月の噴火後2年以上にわたって噴火を続けた西之島周辺海域に、新しく開発された離島火山モニタリングシステムを投入し、試験運用を実施しました。
本システムは、波の力だけで自律的に海面を運航することができるウェーブグライダーを用いて、火山監視のために必要な画像撮影用カメラ、水中及び空中での音波測定による地震・空振観測、火山の山体の崩落等による津波発生を検知するGPS波浪計を装備しており、これらの装置が本システムの西之島周辺の運航中に正常に稼働することが確かめられました。
また、リアルタイムモニタリングのために、地震・空振計及び波浪計の測定データを西之島から1000km以上はなれた陸のサーバーに、衛星通信により継続的に伝送することに成功しました。
今回の試験運用によって、離島火山モニタリングシステムの開発段階がほぼ終了したため、今後は日本に多くある離島火山のモニタリングに向けて、実用的な運用のための準備を開始する計画です。
詳細は神戸大学のサイトをご覧下さい。