CO2センサー開発と観測基盤構築 ENGLISH
背景 開発実施計画 二酸化炭素センサー測定原理 二酸化炭素センサー 生物付着防止対策 計測データなど データ標準化法・観測基盤構築
二酸化炭素センサー
二酸化炭素センサーを搭載する漂流ブイ 二酸化炭素センサーを搭載する浮体の調査を行ったところ、ゼニライト社製オーブコムブイがこれまで国内で位置、温度変動観測に用いられている実績があり、大きさも適当なことから、センサー用に改造してブイとして用いることとなりました。中に搭載する機器の重量と電池の大きさを考慮して、漂流ブイの大きさと重さは、30cm×30cm×45cm、約15kg(電池含)となり、すでに開発実績のあるフランスやカナダの機器と比べて大幅な小型化と軽量化が実現しました(写真1)。
写真1
二酸化炭素センサーを搭載する漂流ブイ。
右側に立っているのは30cm定規。
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二酸化炭素センサー構成装置
開発するセンサーは、限られた電力で海洋表層を漂流しながら1年間という長期間、無人で測定を行うため、消費電力の低減が求められます。また、構成装置は漂流ブイの中の限られたスペースに搭載されるため、小型である必要があります(写真2、3)。そのために、小型で高性能な光検出器(写真4)、マイクロポンプ(写真5)、小型水温塩分計(写真6)、低消費電力のCPUボード(写真7)を利用しています。さらに、今までの機器では発熱量が大きいために高消費電力だった光源に、低消費電力で高輝度なLEDを用いています(写真8)。
写真2
二酸化炭素センサー内部
写真3
二酸化炭素センサー
センサー部(底部)
写真4
分光光度計(光検出器)
写真5
マイクロポンプ
写真6
水温塩分計
写真7
低消費電力CPUボード
写真8
LED光源
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データ送信 データ送信には、全球展開を視野に入れてアルゴスシステムを用います(写真9)。アルゴスは、衛星を利用して、地球環境に関するデータを収集するシステムです。すでに20年以上に渡って、さまざまな環境データを提供してきた実績があります。移動式あるいは固定式の観測装置(プラットフォーム)から送信された観測データは、衛星から地上受信局、さらにデータ処理センターに転送され、解析・処理された上で、配信されます。アルゴスシステムの大きな特徴は、プラットフォームからのデータを受信するのと同時に、その位置を特定できることで、カバー範囲は全世界におよびます。
写真9
アルゴスシステムの
フラットアンテナと送信機
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