CO2センサー開発と観測基盤構築 ENGLISH
背景 開発実施計画 二酸化炭素センサー測定原理 二酸化炭素センサー 生物付着防止対策 計測データなど データ標準化法・観測基盤構築
計測データなど
二酸化炭素センサー性能評価のための標準機器データ
二酸化炭素センサーの測定値の確からしさを検証するために、他の測定方式を用いた海水中の二酸化炭素測定機器と比較する必要があります。現在、海水中の二酸化炭素測定機器の標準機とされているフロースルー式タンデム型気液平衡器を用いた二酸化炭素測定装置を導入し、実海水を用いた試験機器の性能評価を行うため、実験施設として、海洋研究開発機構むつ研究所がある関根浜港の岸壁に、冷凍コンテナを改造したコンテナ実験室を設置しています。コンテナ実験室内に水中ポンプを用いて海水をくみ上げ、同じ海水を測定することで、測定値を比較し性能評価を行います。
フロースルー式タンデム型気液平衡器を用いた二酸化炭素測定装置で測定した関根浜港の二酸化炭素濃度
(平成17年度製作品・基本性能・コンテナラボ)
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プロトタイプCO2センサーの国際標準機器との相互検定
平成18年度「海洋二酸化炭素センサー開発と観測基盤構築」で開発された、液液平衡方式pCO2測定装置の性能を評価するための検定実験を独立行政法人国立環境研究所で行いました。本実験では、国立環境研究所のCO2標準ガスで値付けされた4種類の濃度のCO2ガスで6時間毎の校正を行い、2台のタンデム平衡式pCO2測定器を同時運転することで絶対値の保証をしています。水槽内に600Lの人工海水を入れ、塩酸と水酸化ナトリウムでpCO2を調節しながら、タンデム平衡式pCO2測定器2台と液液平衡方式pCO2測定装置2台を同時運転しました。人工海水の水温と塩分は、世界的にも信頼性が高いとされているSeabirdの温度塩分計で測定し、タンデム平衡式pCO2計の平衡器内の水温とAFテフロンチューブ付近の水温は、Seabirdの温度計で校正された白金抵抗体の温度計を用いています。
二酸化炭素検出部における人工海水の混ざり方の違いにより、応答時間に差がありますが、最終的な測定値はよく合っているといえます。
タンデム平衡式pCO2計と液液平衡式pCO2計のCO2測定値
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プロトタイプCO2センサーの海洋地球研究船「みらい」における船上比較実験
平成18年度「海洋二酸化炭素センサー開発と観測基盤構築」で開発された、液液平衡方式pCO2測定装置の性能を評価するため、海洋地球研究船「みらい」の航海(MR0603)において、みらいのpCO2測定器との同時観測を行いました。船首部から引き込んだ海水を同じ部屋にある液液平衡方式pCO2測定装置とみらいpCO2測定器に分けているので、全く同じ海水を測定しています。本実験により、実海域においてもその性能が確認されました。
タンデム平衡式pCO2計と液液平衡式pCO2計のCO2測定値
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