
「しんかい6500」は、深度6,500mまで潜ることができる潜水調査船です。1989年に完成し、日本近海に限らず、太平洋、大西洋、インド洋等で、海底の地形や地質、深海生物などの調査を行い、2012年には通算1300回目の潜航を達成しました。現在運航中の大深度まで潜ることのできる有人潜水調査船は、世界でも7隻しかありません。その中で「しんかい6500」は、日本のみならず世界の深海調査研究の中核を担う重要な役割を果たしています。

2012年3月、「しんかい6500」は、建造以来最大となる改造を終えました。船尾の主推進器を、旋回式大型1台から固定式中型2台に変更し、また水平スラスタを後部に1台増設して回頭性能を向上させました。また、全ての推進器のモーターをよりレスポンスの良いものに換装し、加速・制動性能も向上させました。








| 7時00分 | 作業開始 | |
| 8時30分 | 着水作業 | |
| 9時00分 | 潜航開始 | 毎分約45mで降下できますので、最深6500mに潜航する際には約2時間30分かかります。 |
| 11時30分 | 海底到着、調査開始 | 潜航時間を8時間と定めており、日中に潜航開始から海面浮上までを行うことにしていますので、下降・上昇時間を差引いた残りが海底での調査時間となります。したがって、水深が浅いと調査時間が長くとれます。 |
| 14時30分 | 離底(上昇開始) | 下降と同じ速度で上昇しますので、同じく約2時間30分かかります。 |
| 17時00分 | 海面浮上、揚収作業 | 夜間は、翌日の調査に備えて電池の充電や保守整備、機材の準備などを行います。 |

| 全長 | 9.7m [9.5m] |
|---|---|
| 幅 | 2.8m |
| 高さ | 4.1m [4.3m](垂直安定ひれ頂部まで) |
| 空中重量 | 26.7トン |
| 最大潜航深度 | 6,500m |
| 乗員数 | 3名(パイロット2名/研究者1名) |
| 耐圧殻内径 | φ2.0m |
| 通常潜航時間 | 8時間 |
| ライフサポート時間 | 129時間 |
| ペイロード | 150kg(空中重量) |
| 最大速力 | 2.7ノット [2.5ノット] |
| 搭載機器 | ハイビジョンテレビカメラ(2台) |
| CTD/DO1台(塩分、水温、圧力計、溶存酸素の測定器) | |
| デジタルカメラ(1台) | |
| 海水温度計(1台) | |
| マニピュレータ(7関節2台) | |
| 可動式サンプルバスケット(2台) | |
| その他航海装置等 |
| 2012年3月 | 推進操縦装置等の改造工事を完了 |
|---|---|
| 2011年8月 | 東北地方太平洋沖地震震源海域に大きな亀裂を確認 (「しんかい6500」が撮影した海底の亀裂の映像) |
| 2009年11月 | 深海の奇妙な巻貝・スケーリーフットの大群集を発見 |
| 2007年3月 | 有人潜水調査船「しんかい6500」1,000回潜航達成 |
| 2007年1月 | 沖縄トラフ深海底において新たな熱水噴出現象「ブルースモーカー」を発見 |
| 2006年8月 | 沖縄トラフ深海底下において液体二酸化炭素プールを発見 |
| 2004年7-9月 | 南東太平洋大航海「NIRAI KANAI」を実施 |
| 2003年3月 | 毛利宇宙飛行士、南西諸島にて潜航調査(第733回潜航) |
| 2002年10月 | インドネシア大統領メガワティ氏訪船 |
| 1999年8月 | 通算500回潜航達成 |
| 1998年11月 | 南西インド洋海嶺にて新種の巨大イカを発見 |
| 1998年 | 大西洋中央海嶺と南西インド洋海嶺他にて調査潜航(MODE'98)を実施 →インド洋で有人潜水船として初めて潜航を行った リスボン海洋博に参加 |
| 1997年6月 | 三陸沖日本海溝にて多毛類生物を発見 |
| 1994年 | 大西洋中央海嶺と東太平洋海膨にて調査潜航(MODE'94)を実施 |
| 1992年10月 | 伊豆・小笠原の鳥島沖にて鯨骨生物群集を発見 |
| 1991年11月 | 通算100回潜航達成 |
| 1991年7月 | 三陸沖日本海溝にてナギナタシロウリガイを発見 |
| 1991年7月 | 三陸沖日本海溝海側斜面にて海底の裂け目を発見(6,366m) |
| 1991年 | 調査潜航開始 |
| 1990年6月 | 訓練潜航開始 |
| 1990年4月 | しんかい6500システム完成 |
| 1989年11月 | しんかい6500引き渡し |
| 1989年8月 | 造船所による公式試運転で、三陸沖日本海溝にて最大潜航深度6,527mを記録 |