海洋環境の時空間的な変動は、自然現象の一つとして説明されることもあれば、人間活動の影響とされることもあります。海洋環境影響評価研究グループでは、人間活動の影響(例えば、海底資源開発など)を把握・評価するための技術や仕組みについて研究しています。この研究は、自然科学・海洋工学のみならず、社会科学の知見を統合して行う分野横断型のアプローチです。現在は、海洋の物理環境を把握するための技術開発、AIや統計モデルを用いた統合的な可視化技術の開発、そして社会と意思疎通しつつ影響を評価する仕組みについて取り組んでいます。
当グループは、平成26年度から平成30年度に、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)“海洋生態系観測と変動予測手法の開発”、平成28年度~令和元年度に、環境省環境研究総合推進費“社会・生態システムの統合化による自然資本・生態系サービスの予測評価(S-15)にそれぞれ参画し海洋環境影響評価に関わる技術開発研究を行いました。
また、令和2年度より、当センターの推進プロジェクトである“新たな海洋保護区(沖合海底自然環境保全地域)管理のための深海を対象とした生物多様性モニタリング技術開発(環境研究総合推進費令和2年度戦略的研究開発課題(SII-7))”にも参画し海洋環境影響評価に関わる研究を行っています。