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数理科学・先端技術研究開発センター(MAT)

研究者紹介

堀 宗朗(Muneo Hori)

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部門長[上席研究員]
付加価値情報創生部門

〒236-0001 神奈川県横浜市金沢区昭和町 3173-25
horimune_at_jamstec.go.jp


Short CV

Employment

1992年10月 東京大学工学部土木工学科 助教授
2001年11月 東京大学地震研究所 教授
2012年4月 東京大学地震研究所巨大地震津波災害予測研究センター長
2012年10月 理化学研究所計算科学研究機構ユニットリーダー
2017年4月 内閣府プログラムディレクタ(SIP防災)
2018年4月 国立研究開発法人海洋研究開発機構数理科学先端技術研究分野 分野長
2019年4月 国立研究開発法人海洋研究開発機構付加価値情報創生部門 部門長

Education

1984年3月 東京大学工学部土木工学科卒業
1985年8月 ノースウェスタン大学大学院土木工学専攻修士課程修了
1987年8月 カリフォルニア大学サンディエゴ校応用力学基礎工学専攻Ph.D.課程修了

Research Topics

1.固体のマイクロメカニクス
複合材料や微小亀裂を持つ材料に対して、その線形・非線形の材料特性や損傷・破壊過程を推定するマイクロメカニクスを研究してきました。 数理的には、1)物理場の空間平均を計算し、2)空間平均された値の関係を見出す、という単純な作業ですが、物理場が物理法則を満たすこと、混入物や亀裂が成長・変化すること、という二つの条件が課されれるため、半世紀近く研究されてきた分野です。 合理的な平均化の手法を提案し、この分野では比較的受け入れられたと考えています。
2.脆性・延性材料の破壊解析
亀裂の発生・進展によって脆く壊れる岩・コンクリートのような脆性材料や、塑性変形の集積で大きく変形して壊れる金属・地盤のような延性材料に対し、破壊解析を研究してきました。脆性材料では、進展する亀裂の面の形状を予測することが難しいのですが、予測は不可能であること、しかし、ある範囲におさまることを提案しています。延性材料に対しては、現在、採用されている基本的な理論に問題があり、その問題を解決することで簡単に破壊現象が予測できることを考えております。
3.固体の変形の数値解析手法の考案
物理場が確率的に変動することを厳密に定式化した上で、非線形解析を行う非線形確率有限要素法(Non-Linear Stochastic Finite Element Method, NL-SSFEM)と、関数の離散化に領域の基底関数を用いた粒子離散化を使う有限要素法 (Particle-Discretization-Scheme Finite Element Method, PDS-FEM)を考案しました。
4.計算地震工学
地震工学に計算科学を取り込もうとしています。具体的な課題として、地震工学の基礎方程式である固体の波動方程式を、大規模高速数値解析するHPC-FEM (High Performance Computing Finite Element Method)、都市丸ごとで地震・津波の災害・被害・対応の過程を解析する統合地震シミュレーション (Integrated Earthquake Simulation, IES)、そして様々な都市情報から多様な数値解析モデルを自動構築するデータプロセッシング、の3つに取り組んでいます。HPC-FEMは、その性能の高さらか計算科学・計算機科学でも注目されていますし、経産省のプロジェクトでも開発が進められています。IESはポスト「京」重点課題(2014~2019)で開発が進み、高度なエージェントを使った経済活動の復旧の大規模数値解析も可能になりました。データプロセッシングは、国交省が進めるi-construcdtionの基盤技術の一つとなっています。

Publications