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7月27日(金)晴れ : ラワーグ


"比較実験開始"

昨日のうちに検討をつけた配置案に対して、午前中に地元のDIYショップで必要部材を揃える。気象台に着くと、アンテナを運びだし、受信機をおいた建物まで、買ったばかりのガイドロープに沿ってケーブルを這わせる。GNSSとラジオゾンデ、2つのアンテナ。前者は衛星から受信機までの電波の大気による遅延を利用して可降水量を算出するためである。ラジオゾンデのデータから算出される可降水量との比較検証に使うことができる。外での設置作業が終わると、3台のラジオゾンデを同時飛揚させるための固縛用部材の工作に移る。異なる重さのセンサーのバランスをとり、適当な長さに吊り下げる。初回ということもあり、少し早目に準備を始めた。そして定刻の16時半、2mほどに膨らんだバルーンに取り付けられた三角形は、まだ強い日差しが残る8ktの 風の中を5m/secで上昇を開始した。青い空に白いバルーンが3kmを超えてもはっきりと確認できた。 室内では3台の信号処理器がそれぞれのペースで記録をモニターに映し出す。気象台には台長さんと我々の作業を部材調達から配線、信号処理に至るまでフォローしてくれるベテラン技術者の他に2名のスタッフ。なぜか比較対象のラジオゾンデを納入する代理店のスタッフまでが参加して、小さな部屋は一杯になる。第1回目の比較観測は75分ほどで無事終了した。データを確認し、明日の作業の確認をして、帰る時には時計の針は19時を回っていた。


(ky)