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海洋工学センター

 新しい年を迎え、また心を新たにして我が国の海洋技術の発展と一層の研究支援を目指し、それらを通じて日本の海洋産業の伸長に繋げるよう取り組んで参ります。

 本年春には新しい海底広域研究船「かいめい」が完成します。関係者の尽力により高性能で多機能なシステムを備えた世界最先端の研究船に仕上がりつつあります。研究船を完成させることは一つの目標ですが、決してゴールではなく、新たなスタート台に立つことだと考えています。これから永きに亘って「かいめい」を安全に、かつ効率的に運用し、最大限の研究成果を上げることこそが私たちが最終的に目指すところです。この「かいめい」の完成の一方で、30年以上に亘って数多の研究航海を成し遂げてきた「なつしま」と「かいよう」を退役させることになります。それはとても残念なことではありますが、なおさらのこと「かいめい」を活躍させることが最高の餞であると感じます。航海の安全を第一義とし知恵を結集して「かいめい」の運用に取り組んでまいります。

 また、年明け早々には、文部科学省の海洋開発分科会に設けられた「次世代深海探査システム委員会」の第1回が開催されました。昨年、完成後25周年を迎えた「しんかい6500」で培われてきた技術が消滅しつつあるとの危機感から次世代有人潜水調査船「しんかい12000」構想を発表したところ、色々なメディアに取り上げられ多くの方々に高い関心をお持ちいただきました。この委員会で次世代の深海探査システムの在り方について識者の方々にいただく多方面からの議論を見守りながら、次世代深海探査システムに必要とされる技術開発を進めていきたいと思っています。

 さて、私たちの取り組みの多くはこれまでにない新しいものを創り出すことです。“PDCA(Plan、Do、Check、Act)サイクル”という言葉がありますが、私たちの取り組みもPDCAが必要であると考えています。但し、これはPassion、Dream、Challenge、Achievementのことです。新しいものを創り出すには、このような世界にしたいという情熱(Passion)を持ち、それを実現するために具体的な夢(Dream)を描き、その実現に向けて挑戦(Challenge)し続けることにより、必ずや実現(Achievement)すると信じます。定型化されたプロジェクトを良くしていくのが“PDCAサイクル”であれば、新しいものを創り出すのは“PDCAライン”とでも言えるのではないでしょうか。これからも、次世代有人潜水調査船のような様々なプロジェクトに対して、情熱を秘め、夢を描き、実現を目指して挑み続けてまいります。

 本年も皆様のご支援とご協力をいただきますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

 

平成28年1月

海洋工学センター長

磯﨑 芳男