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海洋工学センター

本年度から新たなJAMSTEC5ヶ年中期計画が始まりました。私たち海洋工学センターは、気持ちを新たにして、未踏のフロンティアへの挑戦や新分野の開拓を推進するために、研究開発基盤の整備と先端的な海洋基盤技術の開発を行い、これらの技術を統合した高精度・高機能調査・観測システムの構築を目指します。また、開発が完了したシステム、および、運用中の研究船や有人・無人深海調査システム等のオペレーション技術の向上に取り組み、効率的・効果的な調査・観測の実施に努めていきます。

海洋で使用する調査・観測機器では、耐圧容器や浮力材の材料、電池をはじめとする動力源および動力の伝送方法、水中音響等を用いた通信技術や測位技術等が重要な要素技術で、これらに技術革新を起こすことで、これまでに無い、革新的なシステムを開発することができます。新素材や新動力源等の技術開発成果を有人潜水調査船や無人探査機、ブイシステム等に導入することで、未踏の領域に踏み込み、精度の高い調査を行うことにより新たな科学的知見を得ることができます。

また、開発が完了したばかりのシステムは、小さな子供と同じです。無限の可能性は秘めているものの、最大限の能力を引き出すためには、実海域での経験をフィードバックし、またオペレーション技術を向上させ、あらゆる研究に対応できるように準備する必要があります。新たに開発した無人探査機は、今後、難しい調査も行えるように仕上げていくとともに、運用中の研究船や深海調査システムにおいても常にオペレーション技術の向上と必要なシステムの改善を行い、高度化する調査研究の要求に応えていかなければなりません。

これらを推進し、新たな中期計画において戦略的・重点的な研究テーマとして挙げられている、海底資源研究、海洋環境変動研究、海域地震発生帯研究、海洋生命理工学研究等の研究開発を発展させることに貢献していきたいと考えております。

一方、重要な研究開発基盤となる研究船の整備も私たちの重要な業務です。平成25年度には、最新鋭の調査観測機器を搭載し、多種多様な研究に対応できる東北海洋生態系調査研究船「新青丸」が完成し、震災後の東北沿岸域漁場の復興を目指して生態系調査を始めています。また、広い範囲の海底と海底下構造を効率よく調査できる「海底広域研究船」の建造を開始し、平成27年度末の完成を目指して鋭意取り組んで参ります。

上記の活動を通して、海洋工学センターは、研究者と一体となり、我が国の海洋科学技術の推進に貢献して参ります。また、多数の研究船・深海調査システムを運用していますが、常に安全運航に努める所存です。皆様の一層のご指導とご支援を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

 

平成26年4月

海洋工学センター長

磯﨑 芳男