海底で地震観測を行う計測器が海底地震計(OBS:Ocean Bottom Seismograph)です。OBSにはセンサー・記録器・時計・電池などが耐圧ガラス球に納めてあります。海面から自由落下させ、水深6,000mまで設置する事が出来ます。回収は超音波の指令を観測船から発して錘を切り離し、浮力で海面に浮上させて行います。設置期間は調査目的により、2週間~3カ月です。
OBSを用いた地震波構造探査では、OBSを数km~数10kmの間隔で設置し、エアガンによって音波(地震波)を発振させます。これにより、海底下の地層境界面で反射および屈折して海底に戻ってきた波をOBSで受振します。その記録を解析することによって、海底下深部構造を波の伝わる速度の違いとして捉えることができます。一般に、速度が遅いものは柔らかく、速度が速いものは硬いという傾向があります。