国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 松永是)付加価値情報創生部門アプリケーションラボの美山透主任研究員と北海道大学の見延庄士郎教授らの共同研究チームは、北海道・東北沖に広がる親潮域において2010年から2016年まで海洋熱波と呼ばれる水温上昇が毎年夏に発生していたことを示しました。
さらに、2010年以降に北海道太平洋側におけるブリの漁獲量は急増しており、水温上昇と漁獲量の変化に有意な関係があることも認められました 。
この研究は、地球温暖化で変わりつつある気候の中での中緯度海洋の果たす役割について研究するhotspot2研究プロジェクト(「hotspot2研究プロジェクトがスタート」参照)の一環です。
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プレスリリース(日本語)
北海道・東北沖で海洋熱波が頻発していることが明らかに 2021年1月14日 |
論文は
Miyama, T., S. Minobe, and H. Goto, 2021: Marine Heatwave of Sea Surface Temperature of the Oyashio Region in Summer in 2010–2016. Frontiers in Marine Science, 7, doi:10.3389/fmars.2020.576240.
記事掲載情報
- 2021/02/14 読売新聞科学面 サンマ不漁「海洋熱波」で?
- 2021/02/08 東京大学海洋アライアンス 南方のブリが北海道でとれる訳は「海洋熱波」
- 2021/01/14 国立環境研究所・環境展望台「JAMSTECなど、海洋熱波の発生状況と実影響に関わる知見を報告」
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- 2021/1/14 NHK 「海洋熱波でブリ増加の研究結果」