高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(2週間先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
をおこなってます。
ここでは5月1日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した4月24日・5月1日・5月7日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。
大蛇行の北側では黒潮がS字型に北上し岸にぶつかるようにして沿岸に暖水をもたらしています(G)。
九州東岸から足摺岬(D)にかけては、一時期に足摺岬に接岸する(図3)のを除き、離岸が続くと予測しています。室戸岬(C)でも離岸が続きます。
伊豆諸島付近では黒潮が八丈島(図の●)の北を通過しています。房総半島では黒潮が離れています(E, F、図1)。房総半島南では黒潮が近づきますが(E、図2,3)、それより東では離岸が続くと予測しています(F)。
図4は4月22日午前9時から5月8日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は土曜日を除く毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 2019年4月22日午前9時から5月8日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。