高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは来年1月1日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した12月25日・12月28日・12月31日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。
室戸岬(C)では大きな離岸が続きますが、黒潮から伸びた暖水が近づいています(図1)。足摺岬(D)では黒潮の接岸していますが(図1)、やや離岸すると予測しています(図3)。
黒潮が八丈島の北を東に流れています(E、図1)。黒潮は岸にぶつかる場所(図1, G)が西に移っていますが、この後、暖水渦としてちぎれると予測しています(図2,3)。
房総半島では南(E)で接岸し、北で(F)やや離れているという状況が続きそうです。
図4は12月23日午前9時から来年1月1日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 2019年12月25日午前9時から2020年1月1日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。