高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは今年2月20日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した2月12日・2月16日・2月19日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。
室戸岬(C)では大きな離岸が続きますが、黒潮から暖水がのびています(図1~3)。足摺岬(D)では、黒潮が接岸から離岸しそうです(図1~3)。
黒潮が八丈島の北を東に流れています(E、図1)。北上した黒潮が本州に近づき、遠州灘から熊野灘に暖水をもたらしていた流れは(G, 図1)、暖水渦としてちぎれると予測していいます(図2, 3)。房総半島に次第に黒潮が近づきそうです(E, 図1~3)。
図4は2月10日午前9時から2月20日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 2月10日午前9時から2月20日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。