第4章 入港・下船
~横浜港に入港しました~

vol.26 横浜港に入港しました①

「みらい」は先程、横浜港に入港しました。横浜の天気は晴れで、太陽の日差しが眩しいです。気温は23.6°cです。


昨夜は房総半島に近づくにつれ、携帯電話の電波がちらほらと入り始めました。
45日ぶりにスマホの画面の端っこに出てきたアンテナマークには感動しました。
今朝は船上から横浜の街並みをみました。海の向こうに水平線以外の人工物をみるのはとても新鮮です。

遠くに陸の灯りがみえます
遠くに陸の灯りがみえます

さて、あまり感傷に浸っている間もなく、下船の準備で大忙しです。
今回の航海は外航でしたので、入港するにあたり、船内で入国や税関の手続きがあります。

また、部屋に広がっている私物を全てスーツケースに詰め込まなくてはなりません。
私はこれから下船ですが、観測技術員の仕事はこれで終わりではありません。移動中にまとめた荷物を下ろす作業(艤装解除)がこれから数日にかけて行われます。

それから、また次の航海に向けて「みらい」は準備(艤装)を開始します。

横浜ベイブリッジを通過する「みらい」
横浜ベイブリッジを通過する「みらい」

vol.27 横浜へ入港しました②

台風19号が接近中のようですが、沖縄に帰るフライトに今のところ影響はないようです。これから船内で最後のご飯(昼食)を食べて、午後から空港への移動を開始します。

横浜の街並み
横浜の街並み

これで航海日誌は一旦終了となりますが、まだお答えできていないGODAC来館者からの質問がいくつかあります。
下船後になりますが、もう少しだけ航海日誌は続きそうです。

最後に、「みらい」に乗船された研究者のみなさま、船員のみなさま、観測技術員のみなさま、乗船中は大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

「みらい」の入港を迎える人々
「みらい」の入港を迎える人々

vol.28 下船後の生活①

「みらい」を下船して、2ヶ月が経ちました。
下船直後は、様々な事がいつもと異なる感じ方をしました。

例えば、車の運転。

それまで、まるで自分の手足のように自由に動かすことができた愛車も、下船後初めて運転した時は、まるで初めて乗った時のようにふわふわとした感覚でした。
うちにいても、寝る前、お風呂、トイレ、などなど「揺れない」という当たり前のことがとても快適に感じました。

その辺はおそらく船の環境が良くなったということではなく、
「人間、やっぱりうちが一番!」
ということなのだろうと思います。

思えば乗船前後の移動を含めると50日間近く家を空けていたわけで、それ自体が人生初の経験でもありました。

vol.29 下船後の生活②

海洋観測技術員という仕事は、世界の海を股にかけ、地球規模で行われている研究の最前線で活躍するとても誇り高く、やりがいのある仕事ですが、それゆえに、家族の理解も必要な大変な仕事であると感じました。

海洋観測技術員
海洋観測技術員

今回の北極航海で、地球の気候変動の予測に向けてた研究が更に前進することでしょう。
そして、ぼくが分析していた色素(クロロフィル)の値は、気候変動が生態系へどのように影響しているかという研究につながります。

私たちが普段こうして普通に生活している間にも、どこかの海で観測や研究が進められており、そこでは沢山の技術者や研究者が頑張っているということを、この日誌を読んだ方に覚えておいてほしいなあと思います。

vol.30 さいごに

ということで、航海日誌はこれにて最終回とさせて頂きますが、日誌の上では全ての質問にお答えすることはできませんでした。

GODACでは、観測航海に関する特設ブースを設けており、頂いた質問にはその展示の中でお答えしていこうと思います。また、僕がGODACにいる時は、詳しい説明もさせていただきます。

それではGODACでお待ちしています!

GODACでお待ちしています!
GODACでお待ちしています!