情報誌Blue Earth

海と地球の情報誌Blue Earthは高校生以上を対象とした海洋地球科学に関するオールカラーの情報誌です。
豊富な写真や図とともに、最近の研究成果や技術開発などをわかりやすくご紹介しています。

深海、そして超深海への挑戦 サンプルリターンが、海洋科学を加速する

(177号)
アクセスの困難な深海の中でも、さらに深く謎の多い超深海。
その謎を解き明かす鍵が、超深海域の試料を手に入れ、船上に持ち帰る「サンプルリターン」だ。これまで海底地形・海底下構造や観察・計測で集めたデータをもとに、さまざまな手法を組み合わせ、深海調査が実施されてきた。
この特集では、JAMSTECが挑む6つの科学テーマ・社会課題をまとめ、さらに、この挑戦を支える新たな研究船の構想も紹介。深海・超深海の研究・理解を通じて、私たちはどのような未来を手に入れることができるのだろうか。――いざ、超深海へ。

地球の海洋科学、北極の海洋科学

(176号)
日本の海洋科学を、新しい未来へ!
海洋地球の観測研究に大きく貢献してきた海洋地球研究船「みらい」が、2025年12月に28年間の長い任務を終える。
2026年、日本初となる砕氷機能を有する研究船「みらいⅡ」の完成を控え、北極域の海洋科学、地球の海洋科学は、世界に向けてどのような未来を切り開いていくのか。
この特集では、日本や JAMSTEC における海洋観測の今後を展望しつつ、これから始まる新たな海洋科学の可能性に注目していく。

激動の研究航海を振り返る JTRACKが挑んだ106日のミッション/北極域研究船の建造の最前線とは?

(175号)
【JTRACK】2024年12月20日、IODP第405次研究航海「JTRACK」がついに終了した。2012年の「JFAST」以来2度目となる東北地方太平洋沖地震の震源断層域での科学掘削である。時空間変化を捉えるための106日間を振り返る。
【「みらいⅡ」】北極域研究船「みらいⅡ」の建造が進んでいる。この特集では「みらいⅡ」を建造する目的を始め、海洋研究で担う役割、その運用方法などに注目。さらに建造の様子も紹介する。

地球のシステムを解明する、海洋観測の現在地

(174号)
世界の平均気温も上昇する近年。「観測史上もっとも暑い年」と言われた2023年と同様、今年の夏も30℃を超す猛暑日が続いた。
海洋の熱容量は、大気の約1000倍。その水温も、少しずつ上昇傾向にある。はたして海にはどんな変化をもたらすのだろうか――。
海の“今”を知り、その“未来”を予測するため、地球環境部門では、さまざまな時間・空間スケールで戦略的な監視観測や数値モデリングを継続して行っている。今号では、JAMSTECにおける海洋観測の最前線を特集する。

JTRACK、東北地方太平洋沖地震の残された謎へ挑む

(173号)
2011年3月11日、東北沖でマグニチュード(M9.0)の巨大地震が発生した。津波の高さは最大40mに達し、日本各地に甚大な被害をもたらした。翌年、地球深部探査船「ちきゅう」は、IODP第343次航海(JFAST)によって、震源断層の掘削調査を実施。巨大地震の原因を解明する数々の発見を手にすることができた。あれから、12年——。震源断層では次の地震に向けてどのような準備が進んでいるのだろうか。その完全な理解と、次の巨大地震に向けての準備過程の解明を目指して、「ちきゅう」がIODP 第405次航海(JTRACK)に出航する。

関東地震から100年 ~関東を襲う大地震・津波に備える

(172号)
1923(大正12)年9月1日に相模トラフで発生した関東地震から100年がたつ。大正時代に首都圏を襲ったマグニチュード(M)7.9の巨大地震による関東大震災は、死者・行方不明者10万5000人以上と、日本の自然災害史上、最多の犠牲者を出した。首都圏を襲う次の大地震はいつ起きるのか。政府の地震調査研究推進本部(地震本部)は、今後30年以内に相模トラフ沿いでプレートの沈み込みに伴うM7クラスの地震が起きる確率を70%程度と予測している。関東を襲う大地震・津波についての理解と備えはどこまで進んでいるのか。

海洋ロボティクス

(171号)
広く、深く、暗い海。
中でも深海は、光や電波も届かず高い圧力のために、人はもちろん機械ですら容易に近づくことができない。こうした深海の調査研究を実現するのが、海洋ロボティクスである。海洋ロボティクスの定義はさまざまだが、一般的には海洋を調査するための機器およびそれに関連する技術のことをいう。海洋を調査するための機器と聞いてまず思い浮かぶのは、深海へ行く探査機本体だろうか。ほかにも通信装置、センサ、カメラ……と多様な機器があり、それらの関連技術は構造や駆動、制御、解析などと幅広い。JAMSTECでは、さまざまな革新的海洋ロボティクスを開発・実装することで、深海の調査研究に新展開をもたらそうとしている。
その最先端を紹介する。

加速する北極域研究

(170号)
全球平均の2倍以上の速度で温暖化が進行している北極域。
北極域の変化を捉え、変化のメカニズムを理解し、影響や将来を予測することが必要である。JAMSTECでは1990年代から北極域の研究を行ってきた。夏の北極海を航行できる「みらい」や高度なモデル研究を可能にする「地球シミュレータ」を持つJAMSTECは、オールジャパンの北極域研究プロジェクトでも重要な役割を果たしてきている。そして、さらなる北極域研究の推進のため、砕氷性能を持つ北極域研究船の建造が2021年度から始まった。
日本における北極域研究の過去・現在・未来を紹介しよう。