ようこそ「北極域研究船」ウェブサイトへ
北極域研究船推進部 部長 赤根 英介
この度は「北極域研究船プロジェクト」ウェブサイトをご訪問いただき、誠にありがとうございます。
当ウェブサイトは、令和3(2021)年度より建造を開始した「北極域研究船」の建造及び運用準備の状況を広く国民の皆さまにご紹介するため立ち上げました。
これから色々な情報を発信していけるように運営してまいりますので、今後もご訪問いただければ幸いです。
「北極域研究船」は、我が国初となる砕氷能力を有する研究船であり、これまで我が国が独力では航行できなかった北極海の海氷域(海水が凍った海域)において、大気・気象・海洋に関する幅広い調査観測が可能な研究船として建造を進めています。就航は、現時点で令和8(2026)年度を予定しています。
北極海は、温暖化の進行によって、海氷の減少や酸性化などの著しい環境の変化が生じており、その影響は北極にとどまらず、我が国に豪雪をもたらすなど、地球全体に影響を及ぼしていることが明らかになりつつあります。また、海氷の減少によって、北極海における社会経済活動が活発化しつつあり、環境の保全との両立が大きな課題となっています。
このような課題の解決と持続可能な北極海の利用のためには、関係各国の連携のもとで、しっかりとした科学的な根拠をもって様々なルールや仕組みを議論していくことが必要となりますが、北極海はいまだ観測データが不足しており、科学的な知見の充実が求められています。
我が国は1990年代から北極海における研究活動を本格化させ、これまでも様々な成果をあげてきましたが、「北極域研究船」によって研究活動をより一層活発化させ、観測データの充実に貢献し、科学的知見のさらなる創出を実現していくことが可能となります。
「北極域研究船」は、様々な面で地球全体に影響を及ぼす北極を取り巻く課題の解決に貢献していくため、国際的な研究プラットフォームとして、関係各国との連携による先進的な調査観測を提案・実現し、次世代の北極研究を担う人材育成のための研究基盤として運用していくことを目指します。
「北極域研究船」の建造と運用に向けた準備を着実に実施し、就航早々から本船に期待される役割を果たしていけるよう万全を期していきたいと考えておりますので、当ウェブサイトを通して、皆さまにはぜひご理解とご支援を賜りたくお願い申し上げます。