5月7日から7月14日の予測(5月13日発表)

現在、黒潮は八丈島の南を流れる離岸流路が大きく発達しています。黒潮が潮岬で接岸しています。房総半島で黒潮が近づいています。
黒潮流路は、八丈島の南を流れる離岸流路が当分続くと予測しています。沿岸では、離岸と接岸の小刻みな繰り返しが続きますが、しだいに大規模なものになりそうです。

現状

図1と図2はJCOPE2で計算した5月7日と5月13日の黒潮の状態です。黒潮が八丈島の遠く南を流れ、離岸流路が大きく発達しています(図1,2、離岸傾向l ※1)。

房総半島では、離岸傾向jにより離岸していましたが(図1)、接岸傾向kにより黒潮が岸に近づいています(図2)。

黒潮は、足摺岬では、やや離岸から接岸(図1離岸傾向pから図2接岸傾向q)、室戸岬では、接岸から離岸(図1接岸傾向oから図2離岸傾向p)方向に動いています。潮岬付近では接岸しています(図1,2、接岸傾向o)

※1 接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットi,j,,で図示しています。赤字i,k,,が接岸傾向で、青字j,l,,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図3まで共通で(前号とも共通ですが、状況の変化に応じて新たにアルファベットを振り直した部分もあります)、同じアルファベット、例えば接岸傾向kが、上流から下流に移動していることをしめしています。

Fig1

図1: 5月7日の推測値。矢印は海面近くの流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

Fig2

図2: 5月13日の予測値。


予測

図3と図4は5月31日と7月14日の予測です。

八丈島の南を流れる黒潮の離岸流路は、接岸傾向mが八丈島に達する頃から減衰すると前号では予測していましたが、今回の予測では接岸傾向mの発達がそれほどでもなく、離岸流路が当面続くと予測しています。接岸傾向が近づく度に離岸が小さくなり黒潮が八丈島に近づくので(図3,4)、それぞれの接岸傾向が今後どれだけ発達するかが注目点です。

九州東岸から潮岬にかけては、しばらくは小刻みな離岸と接岸が続きそうですが(図3)、離岸と接岸の規模はしだいに大きくなってきそうです(図4)。

図5は5月7日から7月14日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig3

図3: 5月31日の予測値。

Fig4

図4: 7月14日の予測値。図3から個々の離岸・接岸傾向の追跡が難しいためアルファベットは略。

 


図5: 5月7日から7月14日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。(2016/5/16追記: アニメーションが先週と同じになっていたので訂正しました。)



JCOPE2Mは週2回の更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。
 

 


美山 透

海の変化は、漁業海運エネルギー天候など様々なことに影響します。海洋予測がもっと身近なものになるように、頭をしぼって書いています。