高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは8月20日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した8月12日・8月16日・8月19日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。先週の予測通り大蛇行の南端からちぎれていた渦(A’)が再びくっついており、大蛇行が続くと予測しています(図1~3)。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。
四国の室戸岬(C)と足摺岬(D)で黒潮の離岸が続いていますが、室戸岬に暖水が近づくと予測しています(図2,3)。
黒潮が伊豆半島と房総半島から離れています(E,F, 図1)。伊豆半島では黒潮が近づきますが、房総半島では離岸が続くと予測しています(E, F、図2~3)。
図4は8月10日午前9時から8月20日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 8月10日午前9時から8月20日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。