高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは9月17日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した9月9日・9月13日・9月16日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。大蛇行が続くと予測しています(図1~3)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。
四国の室戸岬(C)に黒潮が近づいています(図1)。次第に離れていきますが、黒潮が近づいた状態はしばらく続きそうです(図2~3)。
黒潮は三宅島付近を流れています(E)。伊豆半島では黒潮が近づいた状態が続きそうです(G,E)
黒潮が房総半島(F)からやや離れた状態が続くと予測しています(図1~3)。
九州周辺の水温が比較的低いのは台風9号・10号による影響です(「2020年台風9号・10号による海面水温低下」参照)。
図4は9月7日午前9時から9月17日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 9月7日午前9時から9月17日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。